赤痢アメーバにユニークに存在するリソソーム酵素輸送受容体(cysteine protease binding protein family, CPBF)の赤痢アメーバ病原性への関与を検討した。11存在するCPBFの遺伝子発現抑制株のマトリゲル侵入性を評価し、CPBF2が関与することを見いだした。CPBF2は一種類のα-amylaseをリガンドとするが、マトリゲル侵入にα-amylase活性やα-amylase分子の関与は見いだせなかった。一方でCPBF2遺伝子発現抑制株では運動能力の有意な低下が観察されたことから、CPBF2に細胞運動制御に関わる機能が存在することが明らかとなった。
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