嫌気性寄生原虫の赤痢アメーバでは、EhRab8A GTPaseは小胞体に局在し、その機能欠損によって細胞表面へ特定のタンパク質の輸送に障害を示すことが報告されている。EhRab8A特異的に細胞表面に輸送されるタンパク質を同定するために、EhRab8A結合タンパク質としてCdc50のホモログを同定した。Cdc50ホモログの大量発現株は、Cdc50は小胞体に蓄積し、フォスフォコリンアナログのミルテフォシン耐性を示した。また、EhRab8A活性型発現株の表面のビオチン化により、新規の表面分子EHI_159620を同定した。以上の結果は、赤痢アメーバの多様な小胞体からの輸送機構の理解に貢献する。
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