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2016 年度 実施状況報告書

敗血症治療ターゲットとしての炎症制御分子の翻訳後修飾

研究課題

研究課題/領域番号 16K08788
研究機関順天堂大学

研究代表者

村上 泰介  順天堂大学, 医学部, 助教 (40384135)

研究分担者 射場 敏明  順天堂大学, 医学部, 教授 (40193635)
長岡 功  順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60164399)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード翻訳後修飾 / 敗血症 / acetyl化 / O-GlcNAc化 / LPS
研究実績の概要

近年、炎症・自然免疫に重要なNF-kappaBなどの転写因子のメチル化・アセチル化といった翻訳後修飾がその活性を制御し、敗血症などの全身性炎症性疾患に関与することが示されている。我々は、炎症性メディエーターの産生を調節することで敗血症性ショックの治療を目指し、研究を行ってきた。そして、脱アセチル化酵素であるサーチュインによって炎症応答が制御されることを予備実験で見出している。このような翻訳後修飾により制御を受ける転写因子などを解析し、新たに同定することは、敗血症の新規治療ターゲットの探索として有用であると考えられる。
初年度は、種々の培養細胞株に対してPAMPsを作用させて、細胞内の各種翻訳後修飾を解析することに着手した。すなわち、細胞内のタンパク質のメチル化、アセチル化、糖化修飾の変化をpan-methyl化抗体、acetyl化抗体、糖化(O-GlcNac)抗体などを用いたWestern blot法、質量分析法などを組み合わせて解析することを目標とした。
LPS刺激したマウスマクロファージ様細胞株RAW264.7において、アセチル化、およびO-GlcNAc化をwestern blot法で検出したところ、アセチル化修飾については顕著な変化を示すタンパク質は検出できなかったが、O-GlcNAc化については65 kDa付近、100 kDa付近にLPS刺激によってO-GlcNAc化が減弱するタンパク質が認められた。現在さらに解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初年度は研究体制に大きな変更があり、本研究に予定のエフォートを確保できなかったことから進捗状況はやや遅れている。当初、種々の培養細胞株に対してPAMPsを作用させて、細胞内の各種翻訳後修飾を解析するとしていたが、現在のところLPSについてのみ実験を行っている。また、細胞内のタンパク質のメチル化、アセチル化、糖化修飾の変化をWestern blot法、質量分析法などを組み合わせて解析する予定であったが、現在のところメチル化については未だ検討できていない。

今後の研究の推進方策

当初予定からの遅れを取り戻すために、LPSのみならず他のPAMPs刺激についてもメチル化、アセチル化、O-GlcNAc化の修飾変化について検討を行う。また、O-GlcNAc修飾についてはLPS刺激マクロファージ様細胞において変化を示すタンパク質が検出されたことから、質量分析による詳細な解析を検討している。

次年度使用額が生じた理由

初年度の研究体制に大きな変更があり、当初予定したエフォートが確保できなかったことにより、研究の進行が遅れたことによる。

次年度使用額の使用計画

当初の予定通り、PAMPs刺激によって翻訳後修飾に変化の見られたタンパク質の質量分析に使用する予定である。

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公開日: 2018-01-16  

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