TLR7やTLR8は抗ウイルス応答の誘導に加えて自己免疫疾患や自己炎症性疾患の原因となっていることが以前から示唆されている。しかし、生体内においてTLR7/8の過剰応答が誘導される原因は良く分かっていなかった。本研究では、TLR7/8によるssRNA認識に核酸代謝関連遺伝子が関与することを証明すると共に、それら遺伝子のマウスにおける機能欠損が生体内でのTLR7/8過剰活性化を引き起こすことも示された。以上の事実は、核酸代謝関連遺伝子の機能異常がTLR7/8応答を介した病態の発症につながることを示唆しており、今後ヒトにおいてTLR7/8が関与した疾患の発見につながると期待される。
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