研究課題/領域番号 |
16K08853
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
村澤 秀樹 立命館大学, 生命科学部, 助教 (50770202)
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研究分担者 |
荒川 一郎 帝京平成大学, 薬学部, 教授 (80599754) [辞退]
鵜川 重和 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 准教授 (40706751)
玉腰 暁子 北海道大学, 医学研究院, 教授 (90236737)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 医療費 / 歯科保健 / 身体活動 |
研究実績の概要 |
本研究では、2015年に北海道の人口約3,000 人の町の住民を対象として、健康状態や生活習慣を調査したデータ、および、2015年から3年間の医療費(国保および後期高齢者医療)データを用いて、身体活動量と医療費の比較を行うことで、集団の将来的な医療費負担を探ることを目的とした。しかし、①質問紙(GPAQ)を用いた身体活動量と、身体活動量計を用いた客観的な活動量との相関が今回データでは非常に低く、関連性を見出して相互に補完する等の対策を取ることが出来ず、医療費との関連を十分に探ることが可能なまでには至らなかった。また、②2年間の医療費データしか得られなかったことも、身体活動量計/GPAQ質問紙による身体活動量と、医療費の傾向の関係性を見出せなかった原因となった。 得られたデータを用い、身体活動量を含む社会人口学的背景と医療費の関連を多変量解析により調べたものの、関連性が高く、かつ、説明可能な要因は統計学的に得られなかった。 そこで、現状のデータから、何らかの有益な傾向や結果を取るため、2年間の短期的な医療費の増減と疾患件数を調べた。その結果、若年・中年者の医療費増加群で、歯肉炎及び歯周疾患の件数が多く、歯科保健分野におけるケアの重要性が示唆された。 本研究でまとめた医療費データをベースに、今後更に長期の医療費データを取得して定期的な健康状態や生活習慣の調査を行うとともに、本研究の教訓を生かして身体活動量(質問紙および質の高い活動量計による計測結果の取得)と医療費のデータ取得同意者を更に増やして長期間継続した調査研究を行ってゆくことが、地域に合わせた健康増進対策を探っていくために必要である。
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