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2018 年度 実績報告書

薬局薬剤師による残薬確認の有用性とアドヒアランス評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K08873
研究機関第一薬科大学

研究代表者

窪田 敏夫  第一薬科大学, 薬学部, 教授 (50533006)

研究分担者 島添 隆雄  九州大学, 薬学研究院, 准教授 (10202110)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード節薬バック運動 / 残薬 / アドヒアランス
研究実績の概要

福岡市における節薬バック運動は残薬の現状把握を第一段階として開始した。そして、収集した残薬情報をもとにした服薬アドヒアランスの定量評価法を確立することで、アドヒアランス不良に関わる処方要因・患者要因を定量的に明らかにすることができた。
通常の服薬指導を行ってもアドヒアランスが改善しない患者が存在する。従って、薬局薬剤師はさらなる服薬指導法の開発が必要となっている。本研究の次の段階として、残薬を含めたアドヒアランスの確認に薬局薬剤師が関与することにより患者の服薬アドヒアランスが向上するか評価を行った。
慢性疾患薬の服薬アドヒアランス不良の患者に対する薬剤師の服薬指導において、服用時点別服薬状況スコアを用いた継続的な服薬状況評価を行った。服用時点別服薬状況スコアは0(全く飲めていない)から10点(すべて飲めている)のスケールによって患者および薬剤師が患者のアドヒアランスを数値化したものである。7点以下の患者をアドヒアランス不良と定義し、福岡市、大分市において58名のアドヒアランス不良の外来患者を対象に実施した。評価は120日以上継続し、開始前、中間、最終時点のスコアを評価した。患者、薬剤師のそれぞれの服用時点別服薬状況スコアは有意に上昇するとともに、患者アンケートからも患者は薬剤師とのコミュニケーションの向上、患者自身の病気や薬に対する理解、服薬意識の向上を感じていたことが明らかとなった。本研究の結果から、患者と薬剤師による服用時点別服薬状況スコアを用いた服薬指導により、患者の服薬アドヒアランスが向上することが示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 節薬バッグ運動における服用時点別服薬状況スコアを用いた服薬アドヒアランス向上の評価2018

    • 著者名/発表者名
      小林大介、小栁香織、窪田敏夫、丸山真実、三井所尊正、金子絵里奈、川浪望恵、木原太郎、髙木淳一、中芝高彦、永冨茂、瀬尾隆、田中泰三、島添隆雄
    • 雑誌名

      薬学雑誌

      巻: 138 ページ: 1549-1559

    • DOI

      10.1248/yakushi.18-00072

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 節薬バッグ運動における残薬確認による処方調整の効果及び薬効別服薬アドヒアランスの評価2018

    • 著者名/発表者名
      小林大介, 小栁香織, 窪田敏夫, 坂本佳子, 木原太郎, 三井所尊正, 加﨑哲夫, 國武雅弘, 竹下文明, 安東恵津子, 馬場智弘, 瀬尾隆, 田中泰三, 島添隆雄
    • 雑誌名

      薬学雑誌

      巻: 138 ページ: 1313-1322

    • DOI

      10.1248/yakushi.18-00027

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 節薬バック運動における服薬アドヒアランス向上のための取り組み2018

    • 著者名/発表者名
      窪田 敏夫
    • 学会等名
      日本社会薬学会九州支部講演会
    • 招待講演
  • [学会発表] 「節薬バッグ運動」を介した高脂血症用剤のアド ヒアランスに影響を及ぼす要因の解析2018

    • 著者名/発表者名
      川浪 望恵、小林 大介、窪田 敏夫、川尻 雄大、 丸山 真実、都築 加奈、三井所 尊正、瀬尾 隆、 小柳 香織、高木 淳一、木原 太郎、田中 泰三、 島添 隆雄
    • 学会等名
      第28回 日本医療薬学会年会
  • [学会発表] Assessment of non-adherence factors using original score sheets in SETSUYAKU-BAG Campaign of Japan2018

    • 著者名/発表者名
      Shimazoe T, Kubota T, Kobayashi D, Kawashiri T, Kihara T, Takaki J, Koyanagi K, Nakashiba T, Kawanami M, Tsuzuki K, Nagatomi S, Tanaka T
    • 学会等名
      78th FIP World Congress of Pharmacy
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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