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2017 年度 実施状況報告書

心拍間隔変動パワースペクトルによる術中自律神経状態解析-外科修練の最適化へ向けて

研究課題

研究課題/領域番号 16K08875
研究機関長崎大学

研究代表者

山之内 孝彰  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 講師 (10448508)

研究分担者 林田 直美  長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (00420638)
江口 晋  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (80404218)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード心拍間隔変動パワースペクトル / 自律神経 / 手術
研究実績の概要

背景:心拍は交感神経系(SNS)と副交感神経系(PSNS)活動のバランスにより調節される。心拍変動解析(heart rate variability;HRV)は心拍一拍ごとの変動を測定し、SNS・PSNSレベルを客観的に評価可能。教育やトレーニングの分野では、フライト訓練の難易度やストレス予測、大学生での知識・経験の有無、再教育の効果予測等における有用性が報告されているが、外科医での手術中の評価の報告はほとんど無い。今回、超小型心電・加速度・皮膚温度測定装置(M-BIT)を用い、経験20年以上の外科医(専門医)と外科レジデントそれぞれの、手術前、中、後SNS・PSNSの変動を評価。
方法:術者はM-BITを前胸部に装着(専門医;肝移植、レジデント;中心静脈リザーバー留置)。高周波成分(HF)、低周波成分(LF)、LF/HF比を算出、このうち、LF/HFがSNS、HF がPSNSの指標。
結果:①専門医;術中は、SNS↑・PSNS↓、すなわち精神的ストレス状態。さらに、各手技間(全肝摘出、門脈・静脈再建、胆管再建、等)で変動が見られた。術中 “自律神経活動マップ”では、集中している指標である比較的大きなSNSと小さなPSNSを示した。②レジデント;初期はSNS↓・PSNS↑であり集中出来ていないが、症例経験と共に次第にSNS↑・PSNS↓へ変化。
考察:同一手術内においても各手技間での精神的ストレスに差が見られた。レジデントでの検討では、HRVにより手術の経験や習熟度を客観的に評価可能であることが示唆された。HRVは、ストレスを感じ、あるいは困難である手技を客観的に明らかにし共有することが可能であり、重点的トレーニング等、外科トレーニングでの応用が可能と考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまでの2年間で、当初より少ない4名のレジデントのみでの評価を行った。これは、当科における新レジデント数に影響された。

今後の研究の推進方策

新たに、新外科レジデントでの検討を行う。
新レジデント数が予定に達しない場合、少数例での検討へ移行する。

次年度使用額が生じた理由

理由;レジデントが当初計画より少人数であった。
使用計画;手術シミュレーターを購入し、これを用いた指導による介入と、自律神経に及ぼす影響を検討予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 心拍間隔変動パワースペクトルによる術中自律神経状態の解析2018

    • 著者名/発表者名
      山之内孝彰
    • 学会等名
      第118回 日本外科学会定期学術集会

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公開日: 2018-12-17  

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