研究課題/領域番号 |
16K08878
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療社会学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
奥山 徹 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (80349349)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | がん / 精神腫瘍学 / 緩和ケア / アドバンスケアプランニング / QOL / 抑うつ / インフォームドコンセント |
研究成果の概要 |
200名の進行肺がん患者とその介護者を対象とした多施設協働縦断的観察研究を実施した。その結果、1.「根治不能である」「抗がん剤治療の目的が癌を完全に治すことではない」と正しく認識していた患者は 54%、44%、2. 反復して治癒困難であることが説明されていた患者は、1度説明された患者と比較して正確な予後認識を示した、3.適切な予後認識を有している患者は延命治療の希望が有意に少なかった、 4. 終末期ケアに関する話し合いの有無は患者のQOLや抑うつ、実際の終末期ケアに関連がなかった、ことなどを明らかにした。 本研究の結果から、反復・継続的に終末期の話し合いを実施することの重要性が示唆された。
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自由記述の分野 |
精神医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国において、重い病気にかかった際、予め医療者と患者さんが終末期における過ごし方について話し合った方が良いのかどうかは明らかになっていません。 200名の進行がん患者さんとそのご家族を対象とした調査の結果、医療者と患者さんが病状や終末期について話し合うことは、短期的には患者さんがご自身の病気をよく理解し、延命治療の希望が減るなどの意義があるものの、実際の終末期ケアには大きな影響を及ぼしていませんでした。 終末期におけ過ごし方とは、病の経過の中で1回のみ行うというよりは反復して実施し、その時々の患者さん・ご家族の意向に応じてケアを計画していくことが必要と思われることが示唆されました。
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