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2019 年度 実績報告書

マインドフルネスが健康寿命延伸化に及ぼす影響に関する費用対効果研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K08881
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

佐渡 充洋  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (10317266)

研究期間 (年度) 2016-10-21 – 2020-03-31
キーワードマインドフルネス / 認知療法 / 健常人 / ウェルビーイング
研究実績の概要

目的: 本研究の目的は、MBCTが健常人の主観的well-beingの有効性と費用対効果を明らかにすることである。
方法: 研究デザイン:無作為割付比較対照試験。対象者:0歳から65歳までの50人の健常人。介入: 8週間のMBCT。待機群の参加者には、観察期間終了後介入群と同様の介入を実施。介入終了後、2か月のフォローアップが実施された。アウトカム:プライマリーアウトカムは、主観的well-beingの認知的側面の尺度であるSatisfaction With Life Scale(SWLS)の2群間比較とした。セカンダリーアウトカムとして、同じく主観的subjective well-beingの感情的側面であるScale of Positive and Negative Experience(SPANE)、ユーダイモニア的側面の尺度であるFlourishing Scale(FS)などが含まれた。費用対効果については、SWLSを効果の指標にした際の増分費用対効果比(ICER)で評価した。なお費用には、介入の人件費のみを含めた。
結果: 速報値では、MBCTは、介入直後のSWLS(Δ= 2.18、p = 0.04)、介入後8週間のSWLSとFS(Δ= 2.95、p = 0.01:Δ= 3.56、p = 0.01)を有意に改善させることが明らかになった。費用対効果については、介入1回あたりの人件費を20,000円とした場合、ICERの点推定値は、67,797円/SWLS gainedであることが明らかとなった。
考察:MBCTは、健常人の主観的well-beingを改善する効果があることが明らかとなった。また費用対効果の点推定値についても明らかにすることができた。健康寿命延伸化の効果の評価については、今回の結果から得られたデータをもとにモデリングの手法で評価をしていく予定である。

  • 研究成果

    (19件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 6件)

  • [雑誌論文] Effectiveness and cost effectiveness of Mindfulness-Based Cognitive Therapy for improving subjective well-being among healthy individuals: study protocol for a randomised controlled trial.2020

    • 著者名/発表者名
      Sado M, Kosugi T, Ninomiya A, Nagaoka M, Park S, Fujisawa D, Shirahase J, Mimura M.
    • 雑誌名

      JMIR Res Protoc

      巻: epub ahead of print ページ: -

    • DOI

      10.2196/15892

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 新世代認知行動療法から見える新しい展望-ベックの認知療法に何を足すかⅢマインドフルネスの立場から2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 雑誌名

      認知療法研究

      巻: 12(2) ページ: 73-75

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 健康経営と精神医学・ポジティブサイコロジー2019

    • 著者名/発表者名
      永岡麻貴 , 佐渡充洋
    • 雑誌名

      産業精神保健

      巻: 27(2) ページ: -

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 働くことのストレスとマインドフルネス2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 雑誌名

      産業ストレス研究

      巻: 26(4) ページ: 383-387

    • 査読あり
  • [雑誌論文] オープンダイアローグとマインドフルネス2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 雑誌名

      最新精神医学

      巻: 24(5) ページ: 359-366

    • 査読あり
  • [雑誌論文] マインドフルネス認知行動療法ー構造、エビデンス、そして効果機序ー2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 雑誌名

      分子精神医学

      巻: 19(1) ページ: -

  • [雑誌論文] うつ病治療における薬物療法と精神療法の併用について再考するー脱中心化、経験学習理論、プラセボ効果の概念とともにー2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 雑誌名

      精神神経学雑誌

      巻: 121(3) ページ: 167-176

    • 査読あり
  • [雑誌論文] マインドフルネス的介入の費用対効果2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 雑誌名

      精神科

      巻: 34(2) ページ: 116

  • [雑誌論文] 特集 マインドフルネス療法は他の精神療法と何が違うのか?:特集にあたって2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 雑誌名

      精神医学

      巻: 61(6) ページ: 625

  • [雑誌論文] 特集 マインドフルネス療法は他の精神療法と何が違うのか?:マインドフルネス療法の基本的なアプローチ2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 雑誌名

      精神医学

      巻: 61(6) ページ: 627-635

  • [学会発表] 精神科臨床におけるマインドフルネスの活用:シンポジウム38 第三世代認知行動療法を精神科臨床に活かす2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 学会等名
      第115回日本精神神経学会学術総会
  • [学会発表] マインドフルネスは、なぜ精神症状に効果を発揮するのか?:シンポジウム64 今、マインドフルネスを考える.2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 学会等名
      第115回精神神経学会学術総会
  • [学会発表] マインドフルネス認知療法2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 学会等名
      日本精神神経学会主催/第13回生涯教育研修会
    • 招待講演
  • [学会発表] マインドフルネスで改善する女性のメンタルヘルス2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 学会等名
      第48回日本女性心身医学会学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] 第三世代認知療法の「なに」が効くのか?-効果機序の観点から第三世代認知行動療法を読み解く2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 学会等名
      第19回日本認知療法・認知行動療法学会
  • [学会発表] 教育講演12:認知症の人に合わせた「行動活性化」2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 学会等名
      第19回日本認知療法・認知行動療法学会
    • 招待講演
  • [学会発表] マインドフルネス-概論と実践-:ワークショップ6.2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋, 二宮朗, 朴順禮, 小杉哲平
    • 学会等名
      第19回日本認知療法・認知行動療法学会
    • 招待講演
  • [学会発表] 集団認知行動療法でのマインドフルネス2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 学会等名
      集団認知行動療法研究会 第10回学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] マインドフルネスが生活に必要な理由2019

    • 著者名/発表者名
      佐渡充洋
    • 学会等名
      第26回日本行動医学会学術総会
    • 招待講演

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公開日: 2021-01-27  

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