研究課題/領域番号 |
16K08887
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
廣井 直樹 東邦大学, 医学部, 教授 (30366497)
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研究分担者 |
並木 温 東邦大学, 医学部, 教授 (20218051)
岡田 弥生 東邦大学, 医学部, 助教 (60256758)
吉原 彩 東邦大学, 医学部, 講師 (10439995)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | PBLテュートリアル / 模擬患者 / シミュレーション教育 |
研究実績の概要 |
新しいPBLテュートリアル授業の有用性の検証と模擬患者が長く活動するためのポイントと離反理由を明らかにするためにこの研究は計画、実施中である。 模擬患者養成:平成29年度は模擬患者養成講座を1回(7~9月)開催した。平成29年度末の時点で東邦大学医学部所属の模擬患者は40名となった。平成30年1月の模擬患者・シミュレータ導入PBLテュートリアル(本テュートリアル)前には直前講習会を開催した。 模擬患者・シミュレータ導入PBLテュートリアルの改善:平成28年度の本テュートリアルでは、授業の流れや体制の不備が指摘されたため、学生の意見を取り入れるなどしてプログラムの不備を改善した。 模擬患者・シミュレータ導入PBLテュートリアルの実施:3年次生(平成29年度)119名を対象とした。平成30年1月16日と23日にシミュレータあり群となし群の2群に分け、クロスオーバーの形で本テュートリアルを実施した。それぞれの授業後に授業評価の質問紙を行い、その質問紙を分析した。 データ解析:2回の授業評価を提出し、研究参加に同意した学生は96名(80.7%)であった。模擬患者が参加したPBLの満足度の平均(4.60)とシミュレータを用いた模擬患者参加型PBLの満足度平均(4.71)に有意差はなかった(p = .246, N.S.)。一方、自由記載の回答では、模擬患者とはコミュニケーションに関する意見が多く、シミュレータがある場合は、五感を使って勉強できたことへの言及が多かった。満足度に有意差は認められなかったものの、満足の理由は異なっていた。学生の満足度に対する自由意見からは、今年度もシミュレータを用いたPBLの学生による評価は概ね良かったことが示唆された。 模擬患者が継続して活動できる環境支援:本テュートリアル実施後にインタビューを実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
模擬患者に対する「疾患を模した化粧講習会」は平成29年度模擬患者養成講座内で、大学内部の教員により実施した。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は日本医学教育学会とAssociation for Medical Education in Europe (AMEE)で結果発表する予定である。また、論文発表も行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
学会参加費や旅費の支出が今年度は少なかったため。また、「疾患を模した化粧講習会」は大学内部の教員により実施したため謝金の支出が少なくなった。 今年度の配分金と合わせ、論文投稿に係る諸経費、学会参加費、出張旅費等にあてる予定である。
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