研究課題
①乳癌において適応外医薬品であるシスプラチンを用いたTNBCの術前化学療法は、京都大学医学部医の倫理員会承認を得て施行し約50症例が登録された。「乳癌微小環境形成に関わる分子生物学的機序の生体試料を街いた探索研究」として薬物療法前後の血液や組織検体から種々のバイオマーカー探索も行った。特にプラチナ製剤によって誘導されうる患者体内(血液および組織中)の様々な免疫学的バイオマーカー(患者由来の単核球を用いたNK活性やサイトカインなど)を継時的にフォローして、薬剤のPharmacokinetics(特に蛋白結合した長期残留プラチナ)との関連を探索した。フォローアップ期間中央値が5年を超え予後との関連を検討している。②乳癌において適応外医薬品であるカルボプラチンを用いた多施設共同医師主導治験(Japan Breast Cancer Research Group: JBCRGの20数施設、症例数250、登録期間2年)は平成29年3月より症例登録が開始、症例集積が遅れ登録期間も1年半に延長されたが無事登録が修了した。データの集計中である。③免疫チェックポイント阻害剤(国内適応外)と新規分子標的薬(国内適応外)を併用する多施設共同医師主導治験(JBCRGの10施設程度、症例数40、登録期間2年)は企業と交渉を行ってきたが、免疫チェックポイント阻害剤と抗がん薬を併用した国際共同医師主導治験を行うことになった。本研究代表者が治験調整医師をつとめ2020年1月のFist patient inを目標にしている。④上記複数の臨床試験・治験において、治療効果予測因子として特に治療の有効性が期待しにくい患者を抽出する陰性的中率が高いバイオマーカーを腫瘍側因子(PD-L1関連因子など)とホスト側因子の双方から探索する。
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Breast Cancer
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