研究課題/領域番号 |
16K08910
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
樋之津 史郎 岡山大学, 大学病院, 教授 (80323567)
|
研究分担者 |
狩野 光伸 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (80447383)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 臨床疫学研究 / データベース / レセプト |
研究実績の概要 |
1.データ管理システムの作成 平成28年6月よりレコード数の多い大規模なデータを扱うことのできるデータ管理システムの検討を行い、UNIX系ワークステーション等で実績のあるフリーウエアのMySQLを用いることを決定した。その際、PostgreSQLとの比較や、統計解析ソフトウエアStataで直接データを扱うことも検討したが、リレーショナルデータベースシステムであるMySQLを使うことが最適であると判断した。岡山大学病院新医療研究開発センターのデータセンター内にメインメモリ128GBを搭載したパーソナルコンピュータを準備した。OSは安定性を考慮してWindows7の64bit版を用いた。データアクセスの高速なSSDディスクにJMDCデータベースから得られたデータを取り込み保存する準備を整えた。JMDCデータベースの構造については、同社とWeb会議を開催して詳細を把握し、岡山大学内のデータ構造を決定した。小児にセフェム系抗生物質を投与されたデータの抽出を依頼し、データの取り込みを行った。その際、日本語の文字コードがShift-JISであったため取り込みにエラーが発生したため、改めてUTF-8でデータ出力を依頼している。 2.レセプトデータベースを用いた疫学研究 データ管理システムは整備できたが、データの取り込みが終了していないので現時点では研究テーマの検討段階である。対象疾患は外科系疾患、内科系疾患、小児疾患からそれぞれ1テーマを予定している。データセットを解析するために、統計解析ソフトウエアであるStataを購入し、今後疫学研究のデータを解析し、結果をまとめる予定である。1研究テーマに対して行った操作は、他のテーマにも応用が可能であるので、まず1テーマでのスムーズなデータ取り込み、解析用データセット作成を行い、解析する準備をしている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
データ管理システムの選択と、データ管理用のハードウエア構築、ソフトウエア整備までは実施できたが、レセプトデータベースからのデータ取り込みの段階で日本語の文字コードが最適ではなかったためにエラーが発生し、その対策に時間がかかってしまった。現時点では解決策がみつかり、文字コードをUTF-8にして再度データ提出を依頼している。今後、データ取り込みがエラーなく行えることを確認して倫理申請を行う予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、UTF-8で得られたレセプトデータをデータベース管理システムに取り込み、レセプトデータベースを用いた疫学研究を実施する。同時に、同じテーマで岡山大学病院の電子カルテのデータを用いた観察研究の研究実施計画書を作成する。本研究は既存情報のみを用いた観察研究であるので、平成29年3月改正の「人を対象とした医学系研究の倫理指針」に従った研究計画を作成する。作成した研究計画書を用いて岡山大学の倫理委員会に倫理申請を行い、承認を受けた段階で電子カルテのデータを取得する。この手順で研究を実施する事により当初の計画で平成29年度に予定していた研究計画を実施することができる。
|
次年度使用額が生じた理由 |
レセプトデータベースの取り込みエラーが生じ、データの取り込みやバックアップのための作業が完了せず、それらに使用する外部記憶装置などの機器を購入することができなかった。
|
次年度使用額の使用計画 |
データ取り込みがスムーズに実施出来るようになった時点で、前年度購入出来なかった外部記憶装置などの機器を購入して使用する予定である。
|