研究課題/領域番号 |
16K08915
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
木村 達郎 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (50382049)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 高齢者肺癌 / 副作用 |
研究実績の概要 |
平成28年度は、院内倫理委員会にて上記プロトコール「高齢者肺癌における癌化学療法の身体的影響に関する予防対策確立のための包括的研究」の承認申請を行い、受理 (受理番号 3433)されました。また、UMIN(大学病院医療情報ネットワーク)登録(UMIN000022594)を行いました。さらに平成28年度、29年度において、症例登録システムの構築、及び、検体採取システムの構築を行いました。具体的には、症例登録において、IPADを用い、病棟、および、検査室から入力を行うと新たにサーバを設置しました。そこに患者情報が蓄積されるようにファイルメーカーにて入力画面を構築しました。これにより格段に効率よく解析が可能となりました。また、検体採取システムとは、大阪市立大学医学部附属病院検査科と連携し、血液検体、血漿、血清、Buffy coatを普段の採血時に追加で採取し、遠心分離、分注、マイナス80度保存を行う一連の動作です。この連携が可能となり同意症例の検体保存が行われています。現在までに24例の検体が保存されました。さらに、「MedCity21における検体管理・匿名化システムを含めたバイオバンク事業整備」において、平成27年よりリストアップしている肺がん発見例は、合計から肺がん症例は22例となりました。また、木村達郎 他 「胸部要精密検査判定の現況と呼び出しシステムの活用」人間ドック31: 661-667, 2017に本システムについて報告しました。また、それ以降の結果については、MedCity21における肺癌発見率については、2019年米国臨床腫瘍学会に投稿しました。現在論文執筆中です。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
システム構築に時間がかかり、出来上がってからの患者集積が開始となったため、症例集積期間が短くなり、期間内に集積が困難となりました。測定実験の実施、論文投稿に追加で1年を要すると判断しました。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、肺がん症例の検体を用い、がん化学療法の副作用と身体的影響との関連を測定する予定です。また、患者背景をマッチングさせた検診者の検体も必要に応じ追加で利用する予定です。 副作用検討として症例集積が十分でない場合には、MedCity21における平成27年よりリストアップしている肺がん発見例についても保管検体を用い肺がんの発症因子の検討を行う予定です。
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次年度使用額が生じた理由 |
システム構築に時間がかかり、出来上がってからの患者集積が開始となったため、症例集積期間が短くなり、期間内に集積が困難となりました。測定実験の実施、論文投稿に追加で1年を要すると判断しました。2019年度に、集めた症例のDNA抽出、RT-PCR等を行う予定であり、それに使用するキット、消耗品を購入する予定です。また、実験助手に対して対価を支払う予定です。2019年、人間ドック学会での学会発表費、論文投稿費に使用する予定です。
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