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2019 年度 研究成果報告書

タンパク質合成・分解異常に着目した自閉症スペクトラム発症の分子機序解明

研究課題

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研究課題/領域番号 16K08924
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 応用薬理学
研究機関公益財団法人東京都医学総合研究所

研究代表者

笠井 慎也  公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 主席研究員 (20399471)

研究分担者 菊池 尚美  公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 主席研究員 (30450589)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード自閉症スペクトラム / 結節性硬化症 / 中間表現型 / 脳形態変化 / タンパク質合成
研究成果の概要

Tsc2ヘテロ遺伝子欠損マウス(Tsc2(+/-))は、脳湿重量の低下を呈し、microglia細胞およびglutamatergic細胞数の変化が示唆された。Tsc2(+/-)マウスの脳で有意に発現変化している遺伝子のほとんどは発現が亢進しており、遺伝子の転写・翻訳機能が亢進していると考えられる。これら遺伝子群は、炎症反応や細胞分化・組織新生に関する転写産物を多く含んでいた。自閉症を高頻度で併発する結節性硬化症の原因遺伝子のヘテロ遺伝子欠損であるTsc2(+/-)マウスの脳ではタンパク質合成が亢進し、脳重量が増え、悪性新生物や組織新生、炎症反応が起きやすい状態にあると考えられる。

自由記述の分野

神経精神薬理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により分子・細胞メカニズムを明らかにした脳形態変化は、結節性硬化症に併発する自閉症のみならず、自閉症全体の約30%で共通して引き起こされていると考えられており、自閉症における脳病態解明に大きく寄与すると考えられる。また、自閉症の中間表現型である「脳形態異常」の改善薬は、社会的相互作用の異常など自閉症の主要な表現型に対しても奏功する可能性があることから、新しいコンセプト・分子標的の自閉症治療薬開発に繋がると考えられる。

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公開日: 2021-02-19  

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