研究課題/領域番号 |
16K08932
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研究機関 | 群馬パース大学 |
研究代表者 |
長田 誠 群馬パース大学, 保健科学部, 教授 (20569628)
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研究分担者 |
井上 修 山梨大学, 大学院総合研究部, 特任准教授 (00432154)
井上 克枝 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10324211)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | S100A13 / CLEC-2 / 血管平滑筋 / 動脈硬化 / 血小板活性化 / ELISA |
研究実績の概要 |
動脈硬化のスクリーニング検査の構築のため、様々な疾患の残余検体でS100A13を測定したが、冷蔵保管の期間が長いほどS100A13の値が高くなることが認められた。すでに有意差が出ている動脈硬化とS100A13の関連に関しては、数日以内に回収し、-80℃で保存した事からデータに問題ないことを確認した。腎機能低下の患者においても採血後数日以内のサンプルのみで測定したところ、腎機能低下群で有意に上昇した。 正常マウスと動脈硬化モデルマウスである高脂肪食給餌ApoE欠損マウスの血清についてS100A13を測定した。これまで使用したマウス用のS100A13キットでは、測定できないことがわかっていたが、新たなマウス用のS100A13測定キット(Pikokine社)が発売されたため、高脂肪食給餌ApoE欠損マウスの血清についてS100A13の測定を行ったが、正常マウスと比べて著明なS100A13濃度の上昇は認められなかった。血清の希釈系列の測定やS100A13のスタンダード用リコンビナントを使ったスパイク試験を行った結果、本キットを使ったマウス血清S100A13の測定は困難であるとの結論に達した。 血管平滑筋細胞表面へのS100A13の発現機序に関して、酸化ストレスである過酸化水素刺激によるヒト血管平滑筋細胞の100A13のmRNA発現をRT-PCRを用いて定量的に測定したが、有意な相関は認められなかった。S100A13の発現が確認できなかったため、平滑筋細胞に活性化血小板上清を加えた影響については検討できなかった。
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