研究成果の概要 |
選択反応モニタリング質量分析を用いた標的プロテオミクスの手法を活用し、B型肝炎ウイルス(HBV)のHBs抗原を高感度に解析するための新規定量戦略を開発した。トリプシンによるHBs抗原消化産物のプロファイリングにより,選択反応モニタリングを用いたHBs抗原定量のための標的ペプチド配列を同定した。確立したアッセイは100ナノリットル血清試料においてサブピコグラムレベルでHBs抗原を検出可能であった。また標的ペプチド配列内の並列モニタリングによりHBs抗原の遺伝子型を迅速に決定できた。本研究により,従来の抗体に基づく診断の代替法として、HBV感染の質量分析に基づく診断の実現可能性が実証された。
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