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2018 年度 実績報告書

NGSを用いた褐色細胞腫の遺伝的背景の解明-精密医療・先制医療を目指して

研究課題

研究課題/領域番号 16K08961
研究機関筑波大学

研究代表者

川上 康  筑波大学, 医学医療系, 教授 (70234028)

研究分担者 竹越 一博  筑波大学, 医学医療系, 教授 (40261804)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード褐色細胞腫 / 遺伝子診断 / SDHB変異 / 悪性化
研究実績の概要

褐色細胞腫・パラガングリオーマ(以下PPGL)の遺伝子診断は、今世紀に入り大きく概念が変わった分野であり、その理由は以下の2点に集約されよう。(1)新しい原因遺伝子が発見された。(2) SDHB変異が悪性化と密接に関係する。また2017年の新WHO分類ではPPGLは基本的には悪性腫瘍と位置付けられた。現在PPGにおける遺伝性の頻度は、30-40%というのが国際的なコンセンサスである。すなわち、有名な‘10%ル-ル’は、遺伝性の頻度に関しては明らかに過少評価である。一方、PPGLの遺伝的背景の本邦におけるまとまった報告は皆無である。今回、発表者らが筑波大学で解析を担当した約12年の解析結果について報告したい。現時点でPPGLを372例解析済みである(発端者317例、発症前診断55名)。発端者317例中遺伝子変異陽性は113例で,変異陽性率は35.6%である。陽性者の内訳:SDHB. 49例,SDHD. 27例,SDHA. 1例,SDHC. 1例, VHL. 18例,RET.6例,TMEM127. 5例,MAX. 6例であった。SDHB.変異陽性 49例中16例(32.7%)は悪性例であった。下記の点が本邦においても示唆される。1)遺伝性は10%を遥かに上回る。2)SDHB遺伝子変異は頻度が高く、悪性化と密接に関連する。適切な遺伝子診断の必要性の啓発は非常に重要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] A synonymous VHL variant in exon 2 confers susceptibility to familial pheochromocytoma and von Hippel-Lindau disease.2019

    • 著者名/発表者名
      Flores SK, Cheng Z, Jasper AM, Natori K, Okamoto T, Tanabe A, Gotoh K, Shibata H, Sakurai A, Nakai T, Wang X, Zethoven M, Balachander S, Aita Y, Young W, Zheng S, Takekoshi K, Nakamura E, Tothill RW, Aguiar RCT, Dahia PLM
    • 雑誌名

      J Clin Endocrinol Metab

      巻: in press ページ: in press

    • DOI

      10.1210/jc.2019-00235

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2019-12-27  

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