研究課題/領域番号 |
16K09005
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
疼痛学
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研究機関 | 名古屋市立大学 (2017-2019) 久留米大学 (2016) |
研究代表者 |
岩田 欧介 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (30465710)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 新生児 / 痛み / 定量評価 / 脳波 / 心電図 |
研究成果の概要 |
NICU入院管理を要した新生児の安定期に,脳波・近赤外線スペクトロスコピー・呼吸波形・心電図の同時記録を行い,経時変動について,周波数帯域ごとの経時変動と,痛みスコアの経時変化を比較した.心電図および近赤外線スペクトロスコピー定量値(酸素化ヘモグロビン)の変動における特定周波数成分の痛み刺激による減少が確認され,その減少率と時間積分値が,確立された痛みスコアであるN-PASS (Neonatal Pain Agitation and Sedation Scale) と強く相関することが確認された.予定症例数におけるデータ収集完了後にも,同様の傾向が統計モデルにおいて確認されるかを検討する.
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自由記述の分野 |
新生児学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新生児集中治療室において管理を要するハイリスク新生児では,痛みを伴う採血や処置を数多く経験するが,近年,その発達への影響を示すエビデンスが蓄積されてきている.本研究で用いたN-PASSに代表される,主観評価スコアによる痛みの定量が行われているが,その客観性や個体間比較には大きな問題があり,科学的ツールによる定量評価の確立が急がれている.本研究により,痛みの短期~中期的影響を,心電図波形の特定成分から客観評価できるようになれば,痛みを軽減するケアや,痛みからの回復を促す環境についての研究が可能になり,ハイリスク児の発達改善に大きく貢献すると考える.
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