研究課題
基盤研究(C)
深層学習を用いて超音波画像における乳児股関節状態(Graf法準拠)の自動判別手法を開発した.99症例に適用した結果,正診率は75.8%となった.また,深層学習を用いて乳児股関節の超音波検査における一連の動画像から診断に利用できる至適断面像を自動認識する手法を開発した.12症例の乳児股関節の超音波動画像(1526フレーム画像)にて適用した結果,認識精度は85%以上となり良好であった.
医用画像情報学
近年の深層学習の進歩は学術的にも社会的にも注目を集めており,様々な分野への応用が期待されている.本研究成果は,医用画像診断への深層学習の適用事例として学術的意義を有するものである.また,本研究成果は乳児股関節検診の質的診断支援に寄与するものであり,乳児健診時の股関節異常の発見率の向上に貢献できる可能性を示唆している.研究期間内に実施した研究が,先天性股関節脱臼などの乳児股関節異常の早期発見の一助になれば幸いである.