研究課題/領域番号 |
16K09042
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
宮内 克己 順天堂大学, 医学部, 教授 (60200119)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | Frailty / 冠動脈疾患 |
研究実績の概要 |
本研究は65歳以上の冠動脈疾患患者を対象にFrailtyの頻度と予後を調査し、歩行介入で予後が改善するかを検討する。Frailtyと心血管事故や筋骨運動能と認知との関連を調査し、運動療法介入によりFrailtyの悪化を防止できるかを検討する。最終的には冠動脈疾患患者の生活習慣改善で寝たきりや要介護を減少させることを目的とする。冠インターベンション治療後の長期予後が報告され、心血管事故や死亡にFrailtyも重要な役割を担うと報告されているが、その頻度や予後について冠動脈疾患患者を対象に行った研究はない。今回の研究は65歳以上の冠動脈疾患患者にFrailtyを測定し、その頻度と予後の実態を把握し、歩行などの簡易介入がFrailty予防や心血管事故予防に結びつくかを検討する新たな試みである。 65歳以上の冠動脈疾患患者を対象にFrailty とその重症度評価を行う。Frailtyの定義は1. 体重が減少 2. 歩行速度が低下 3. 握力が低下 4. 疲れやすい 5. 身体の活動レベルが低下のうち3つをみたすものとする。客観性を担保するため「筋肉量」、「筋力」、「身体能力」を測定し、それぞれを筋肉量測定体重計、握力、6分間歩行テストで評価する。また認知症評価は改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)を用いる。介入方法は1日5000歩の歩行とそのうち7分30秒は早歩きという簡易的を用いる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
プロトコール作成に時間を要している。特にフレイル評価後の運動実績を確認する方法、デバイスを見つけ出すのに時間を要した。日常生活での活動度測定器具見出し、購入、今後はプロトコールを倫理委員会に提出し、承認を得て試験開始となる。
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今後の研究の推進方策 |
1)院内倫理委員会承認 2)患者登録 3)日常生活での活動度測定器具を患者さんにわたし、月1回外来で管理する。 患者登録基準:65歳以上の冠動脈疾患患者(冠動脈造影上50%以上の有意狭窄あり)かつ文書による同意を得て、歩行可能かつ上記病院へ通院可能な患者 1年後の評価項目は(1) Frailtyスコア、(2) 認知症、(3)筋力・骨粗鬆症、運動能、(4) 心血管事故とする。今回の研究の特徴はFrailtyを歩行という単純介入で、1)認知症、2)筋骨系、3)心血管事故の予防を評価することを特徴とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
フレイル評価については質問表を購入し、筋肉量測定のための体重計も購入。 患者活動度評価を実施するが、その実績評価を患者計測器からデータベースに移動する必要がある。データベース構築ためのPCも必要。
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次年度使用額の使用計画 |
質問表は研究計画書を倫理委員会に提出する6月に購入。同時期に筋肉量測定のための体重計も購入。PCは患者介入が開始される9月ごろの予定となる。
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