研究課題
フレイルは、寝たきり状態や入院リスクが高まる、いわゆる健康長寿の観点から患者だけでなく、社会的にも関心が高い。しかし、フレイルの概念は比較的新しく,認知度も低いために,適切に診断され、その予測因子や予後の研究は少ない。そこで2020~2022年に当センター通院中の自立歩行可能な65才以上の高齢者を対象に、J-CHS基準でフレイルを診断し、その頻度やフレイルの予測因子、そして予後を調査することも目的とした観察研究を実施中である。フレイルは加齢に加え,多面的な要因により発症し、慢性基礎疾患,栄養管理,認知機能低下な側面があり、患者背景・既往歴・MMSE・社会的フレイル、転倒歴)・DEXA(骨密度・筋肉量を調査した。健常群、プレフレイル群、フレイル群に分類して、予後は4年の長期にわたり、入院や死亡を1次評価項目とした。その中でも循環器疾患、心不全や虚血性心疾患のフレイル頻度やその予後について他疾患のフレイル頻度や予後と比較した。1042名を登録, 平均年齢78.2歳、56% が女性であり、フレイルは16.5%であった。フレイルの予測因子としては低体重、栄養状態、心不全が含まれていた。特に心不全ではフレイルリスクが高く、1年以内の転倒リスクも高かった。今後は4年までの予後、生命、入院、イベントの追跡結果を取得していく。
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Geriatrics & Gerontology International, 2024, 24: 168-172
巻: 24 ページ: 168-172
10.1111/ggi.14779
Nutrients 15.23 (2023): 4994
巻: 15 ページ: 4994
10.3390/nu15234994