研究課題/領域番号 |
16K09043
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
野尻 宗子 順天堂大学, 臨床研究支援センター, 准教授 (80763466)
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研究分担者 |
横山 和仁 順天堂大学, 医学部, 教授 (00158370)
平野 景子 順天堂大学, 医学部, 助教 (10772519)
伊藤 弘明 順天堂大学, 医学部, 助教 (30502257)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 臨床疫学 / データベース / 高齢者 / レセプトデータ / 妥当性研究 |
研究実績の概要 |
(1) 研究計画①: 院内レセプトデータを使用し、虚血性心疾患、脳血管疾患などについて傷病名や処置・薬剤情報によるアルゴリズムを作成する。電子カルテ・カルテ情報の診断を真値としアルゴリズムのバリデーションを行う。 1)「心血管疾患」・「糖尿病および糖尿病性網膜症」・「白内障」について、レセプトデータ(傷病コード)や診療行為レセプトデータ・医薬品コードを使った疾患定義を作成した。2)病院レセプトデータベースと電子カルテのデータを用い、抽出項目の決定およびデータ検証、データクリーニングを実施した。3)心血管疾患については、循環器内科専門医による担当医の診断のレビューを開始した。4)糖尿病の入院レセプトデータにおける傷病名の妥当性の分析、処方実態を開始した。 (2) 研究計画②:NDB(ナショナルレセプトデータベース) を用い、高齢者における合併症構造を明らかにする。 1)厚労省より平成27年7月30日審査承諾分データのうち第1期分を平成29年1月に受領した。2)抽出NDBデータの分析用データベースシステムを設計し、開発が完了した。3)年間集計データとして公開されているNDBオープンデータを用い、フィジビリティスタディを実施した。疾患特定アルゴリズムに使われる診療行為レセプトの都道府県別実態調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1) 研究計画①: 1) 傷病名や処置・薬剤情報によるアルゴリズムの作成 医療政策上重要な「心血管疾患」・「糖尿病および糖尿病性網膜症」・「白内障」について、レセプト傷病コードや診療行為レセプト・医薬品コードを使った疾患定義を作成した。 「歯周病」については、厚労省の抽出作業の負荷を軽減するために、当該レセプトデータが医科等に比して電子化率そのものが不完全であることから、実施を見合わせることにした。 2)レセプト傷病名の妥当性研究 レセプトデータベースと電子カルテのデータを用い、抽出項目の決定およびデータの検証、データクリーニングを実施した。 心血管疾患の真の病名については、循環器内科専門医による担当医の診断のレビューが進んでいる。
(2) 研究計画②:NDB(ナショナルレセプトデータベース) を用いた高齢者における合併症構造の解明 1)厚労省から平成27年7月30日審査承諾分データのうち第1期分を平成29年1月に受領した。2)抽出NDBデータの分析用データベースシステムを設計し、開発が完了した。 3) 第1回NDBオープンデータを用い、フィジビリティスタディを実施した。眼科(白内障)、関節症(湿布薬処方)、循環器疾患(心筋梗塞、睡眠時無呼吸症候群)を対象に診療行為の都道府県別実態調査を行った。地域相関研究: NDBオープンデータのうち、院内、院外、入院の薬剤「外用 性年齢別薬効分類別数量」を用い実施した。年齢調整および疾患による死亡率の関連に関する検討:NDBオープンデータおよびe-statを使用し、診療行為の管理料算定数を疾病の代替指標として用いた。都道府県別に年齢調整(間接法)を行い、疾患による死亡率と管理料の算定件数との関連についても検討した。相関分析およびローレンツ曲線の作成:都道府県別、診療行為数と高齢者数の相関分析やローレンツ曲線を作成し地域相関研究を実施した。
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今後の研究の推進方策 |
(1) 研究計画①: 1) 傷病名や処置・薬剤情報によるアルゴリズムの作成 「脳血管疾患」・「骨折」・「認知症」を対象として、同様にレセプトデータ(傷病コード)や疾患定義を作成は、今後検討予定である。入院中の死亡と骨折のアルゴリズムの作成と電子カルテデータとの妥当性検討は、今後実施の可能性を検討する予定である。2)レセプト傷病名の妥当性研究 疾病定義を作成した疾患について、陽性的中度などの算出を実施する。専門医による診断名の再検証を行っている心血管疾患は、電子カルテのレビューを終了後、レセプト病名と電子カルテの一致度を算出する予定である。本研究は、結果が出次第、海外雑誌に投稿予定である(平成30年度)。 (2) 研究計画②:NDB(ナショナルレセプトデータベース)を用いた高齢者における合併症構造の解明(平成29 年度~30 年度) 1)妥当性を検証した疾患定義等を用い、高齢者の合併症実態調査を行う。2)Charlsonスコアを年齢層別に求め、高齢者の合併症を調査する。
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次年度使用額が生じた理由 |
レセプトデータを取り込む為のプログラム作成に初期費用を要したため。
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次年度使用額の使用計画 |
作成済みのプログラムを活用して、解析を実施する。
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