研究課題/領域番号 |
16K09043
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
野尻 宗子 順天堂大学, 革新的医療技術開発研究センター, 准教授 (80763466)
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研究分担者 |
横山 和仁 順天堂大学, 医学部, 客員教授 (00158370)
後藤 景子 順天堂大学, 革新的医療技術開発研究センター, 准教授 (10772519)
伊藤 弘明 順天堂大学, 医学部, 助教 (30502257)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | データベース / 臨床疫学 / 高齢者 |
研究実績の概要 |
平成22年4月~平成23年3月における循環器内科および眼科の匿名化済の電子カルテおよびレセプトデータを入手した.「急性心筋梗塞」では,電子カルテの退院サマリーの「急性心筋梗塞」該当者とランダムサンプリングにより「急性心筋梗塞」非該当者の抽出を循環器内科入院患者にて行い,360例を研究対象とした.研究対象について,「急性心筋梗塞」の診断基準に従い,循環器専門医1名が退院サマリーのレビューを実施した.「白内障」では,電子カルテ上診断のあった患者および「白内障」非該当者の患者をランダムサンプリングした.電子カルテの退院サマリーの入院時病名「白内障」該当者を真の疾患名とし,眼科専門医1名が診断基準の設定を行った.電子カルテ上で専門医による確定のあった患者を真値として、レセプト上の傷病名(ICD-10)における「急性心筋梗塞」および「白内障」の感度・特異度を求めた. 「急性心筋梗塞」360例においては,電子カルテ上の「急性心筋梗塞」は50例であり,感度72%,特異度96.4%であった.「白内障」1,568例においては,電子カルテ上の「白内障」は1043例であり,感度92.5%,特異度43.9%であった. レセプト上の傷病名は,疾患によりレセプト病名が混入する懸念があるが,今回対象とした「急性心筋梗塞」と「白内障」においては,レセプト上の傷病名の妥当性は,感度においては良好であった.今後,レセプトに記載されている治療内容から、治療対象病名を推定する方法での妥当性評価が重要である.また,保険病名のつきやすい疾患について,妥当性検討をする必要がある.
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