研究課題/領域番号 |
16K09054
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
関 泰輔 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (20528822)
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研究分担者 |
今釜 史郎 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (40467288)
長谷川 幸治 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 教授 (50208500)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 骨粗鬆症 / 運動器 / 住民健診 / 抗酸化栄養素 |
研究実績の概要 |
H28年度は、研究計画にある北海道八雲町住民検診(Yakumo Study)に参加した。約600名の検診者に対して、整形外科として運動器検診を実施した。内容は重心動揺検査、腰膝X線検査、骨密度検査、ロコモ検診などである。また検診者のQOLについて、質問票を用いて評価した。他のグループも生活習慣問診、内科的検査、血液検査等を行った。我々は酸化ストレス・抗酸化能を測定するために、検診者の血清を約1ml採取し、凍結保存を行ったうえで、現在今後の解析のために保管している(一部解析は終了)。本年度は、特に運動器疾患に影響する骨密度と抗酸化栄養素、食習慣に注目した。 骨密度(BMD)4年間の変化に影響する抗酸化栄養素の同定、食品摂取にBMD低下予防があるのか縦断的に調査した。2012、2016年の住民検診に参加した128名のBMDの変化(低下の有無)をアウトカムとした。抗酸化栄養素血清値は、HPLC法を用いてretinol、β-/γ-tocopherols、α-tocopherol、zeaxanthin/lutein、canthaxanthin、cryptoxanthin、lycopene、α-carotene、β-caroteneを2012年に測定したデータを用いた。食習慣質問票から多様な食品を低中高摂取頻度の3群とし、多変量ロジスティック回帰分析を行った。平均年齢は、64.4歳でBMD低下は28名(男性15、女性13名)に見られた。年齢、性差、BMIに有意差はなかった。抗酸化栄養素血清値はBMD低下と関連がなかった。食品摂取頻度との関連において、山菜の中摂取頻度OR0.1、海藻の高摂取頻度OR0.3となりBMD低下のリスクが減少した。多様な食品摂取で4年後のBMD低下を予防できる可能性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
検診者の血清を採取し、安定的に保管できている。酸化ストレス・抗酸化能を測定する機器を購入した。現在一部解析を行っている。他の因子、整形検診データ以外の内科データ等を参照に、さまざまな方面から多面的に関連する因子を同定する予定である。そのために、統計解析、データ整理と統合を慎重に行っている。
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今後の研究の推進方策 |
H29年度も同様に、住民健診Yakumo Studyに参加する予定である。データ数の増加と 継時的変化の検討も行うことを予定している。酸化ストレス・抗酸化能を測定するために、生化学チーム、他のグループとの会合を持ち、必要物品の確認、手順のすり合わせを行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
酸化ストレス・抗酸化能の測定のため、検査に必要な試薬を購入している。試薬は50セットで一つのパックとして購入するものであり、一部端数の金額は翌年度に使用とする。
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次年度使用額の使用計画 |
H29年度も同様に八雲検診に参加し、血清を採取する予定である。これらの酸化ストレス測定を行うために、H28年度と同様に試薬を購入する予定である。
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