研究課題/領域番号 |
16K09064
|
研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
荒井 孝子 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (90405580)
|
研究分担者 |
松浦 明美 静岡県立大学, 看護学部, 助教 (20721533)
武田 英孝 国際医療福祉大学, 臨床医学研究センター, 教授 (70245489)
池田 俊也 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (90193200)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 大脳白質虚血性変化 / MRI / 高血圧症 / 糖尿病 / アテローム性動脈硬化 / 生活習慣病 |
研究実績の概要 |
白質虚血性変化DSWMHを進展させる危険因子:Aドック施設で脳ドックを複数回受診した1,934人を対象とした。1)初回受診時と5年以上経過した最新受診時ともにDSWMH グレード0である「DSWMH発生なし群」、初回はDSWMHグレード0で最新受診時のグレードが1以上の「DSWMH発生あり群」の2群間、2)最新受診時とグレードが変わらない変化なし群、グレードが悪化している変化あり群の検討、3)年齢の影響を除外するため、60歳未満の集団の発生なし群、発生あり群の2群間で比較した。危険因子はドック受診時の既往、各種尿・血液検査データを用い、分析には2項ロジスティック分析を行った。 その結果、1)初回受診から5年以上経過した集団で高血圧症の既往(オッズ比3.309)、2)初回受診から5年以上経過した集団で、高血圧症(オッズ比1.536)、HbA1c(オッズ比1.399)、尿酸(オッズ比1.136)、3)年齢因子を除いた検討では、初回受診から5年以上経過した集団で高血圧症(オッズ比2.052)、HbA1C(オッズ比1.685)が選択された。DSWMHの出現には、高血圧症、糖尿病の存在が重要である。 アテローム性動脈硬化とDSWMHに関する検討:同施設で実施された脳ドック受診の連続1,057名を分析。DSWMH発生頸動脈のプラークの程度の有無とドック時の既往、尿・血液検査の各因子と、頸動脈の狭窄率、プラークスコア、プラークの有無と個数など動脈硬化の重症度との関係を2項ロジスティック分析で検討した。DSWMH発生の有無においても頸動脈のプラーク形成においても、加齢が危険因子であった。しかし、頸動脈のプラークの程度はDSWMH発生を予測できる因子とは言えないことが明らかになった。 細い穿通枝領域のDSWMHは細動脈硬化が原因であり、これを防ぐには高血圧と糖尿病への対応が重要と考えられる。
|