過去10年間の岩手県の脳卒中罹患状況の推移から、男女とも若年者の脳卒中罹患率が低下していないことが明らかとなり、今後の脳卒中罹患予防対策として若年者からの脳卒中予防教育や指導を行っていくことの必要性が明らかとなった。 また、東日本大震災により津波被害を受けた沿岸部での脳卒中罹患率は内陸部と比べて低下率が大きかったことから、迅速な仮設住宅整備、生活や健康に対する支援活動、および、医療費無料化との関連が推定され、その効果は男性、高齢者、津波被害が大きかった地域で大きくなることが明らかとなり、今後の大規模津波災害時の脳卒中対策に役立つ情報となった。
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