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2018 年度 実績報告書

胃の発癌に係るハイリスク胃炎に対するブラックラズベリーパウダーの効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K09077
研究機関日本医科大学

研究代表者

櫻澤 信行  日本医科大学, 医学部, 講師 (90328807)

研究分担者 宮下 正夫  日本医科大学, 医学部, 教授 (70229847)
松田 明久  日本医科大学, 医学部, 助教 (00366741)
山田 真吏奈  日本医科大学, 医学部, 講師 (70508621)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード臨床 / 胃癌 / ブラックラズベリーパウダー
研究実績の概要

「目的」近年胃癌の原因はヘリコバクターピロリ(以下ピロリ菌)感染に起因していることが解明されているが、除菌のみでは長年ピロリ菌感染によって生じた粘膜のダメージまでは回復するかどうかは解っていない。我々はピロリ菌感染により生じた胃粘膜の慢性炎症性変化が引き起こす発癌に繋がる遺伝子変化が除菌後さらに果物のブラックラズベリーのパウダー(以下BRB)を摂取することによりさらに改善し、胃の発癌リスクが軽減するかどうかを検討した。
「方法」ピロリ菌除菌後の患者をランダムにBRB摂取群(28日間、1日60gのBRBを連日摂取)6例とコントロール6例に分けた。摂取後に1;胃粘膜の慢性炎症性変化の改善を内視鏡で胃炎の京都分類を用いてスコア化して比較した。2;また生検組織の病理標本を用いて免疫染色して評価した。細胞分裂をKi-67, ODC (ornithine decarboxylase)で、炎症反応をCox2 (cyclooxygenase 2), iNOS (inducible nitric oxide synthase)の発現変化によって評価した。
「結果」1;胃炎の内視鏡でのスコアはBRB群で施行前に比較して施行後に軽快傾向にあったが、有意差はなかった(P=0.149)。またコントロール群では施行後前も施行後もスコアは変化なかった。
2;組織標本の病理の免疫染色にてKi-67の発現頻度はBRB群で施行前に比較して施行後も有意差は無かった(P=0.305)。同様にODCも有意差無し(P=0.959)。またCox2(P=0.984)とiNOS(P=0.316)も有意差は無かった。コントロール群も同様に有意差は無かった。
「まとめ」今回の検討ではピロリ感染除菌後の胃粘膜の慢性炎症はBRBにて有意には軽減できなかった。今後症例を増やし検討を要する。

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公開日: 2019-12-27  

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