研究課題/領域番号 |
16K09081
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研究機関 | 聖隷クリストファー大学 |
研究代表者 |
大場 義貴 聖隷クリストファー大学, 社会福祉学部, 准教授 (20440604)
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研究分担者 |
武井 教使 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 教授 (80206937)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 無業者 / 自殺関連行動 |
研究実績の概要 |
自記式調査方式で、T1(X年)の仕事の有無、T2(X年+5ヶ月)の仕事の有無、T2直後からT3(X年+14ヶ月)までの9ヶ月間の、suicidal ideation(自殺念慮)、self-harm(自傷)、suicidal plan(自殺の計画)の3つの自殺関連行動の経験を「はい」もしくは「いいえ」のどちらかで回答を求めた結果を解析した。 T1での仕事の有無とT2での仕事の有無の関連は、独立した関係では無いと考えられるため、T1での仕事の有無と、T2での仕事の有無の組み合わせを、T1有‐T2有(u0)、T1有‐T2無(u2)、T1無‐T2有(u1)、T1無‐T2無(u12)とした。また、学生は学生(s)とした。 対象である1,358人うち、回答があった1,090人の男女比は、37:63でやや女性に偏っている。無業の率はT1では19.3%、T2では、18.9%であった。自殺念慮を持つ者は108人(9.9%)、自殺の計画をした者は27人(2.5%)であった。 1,090人のうち、T1、T2いずれでも仕事があったu0群は739人(67.8%)であった。T1では仕事が有ったがT2では仕事が無かったu2群は42人(3.9%)であった。T1では仕事が無かったがT2では仕事が有ったu1群は46人(4.2%)であった。T1、T2いずれでも仕事が無かったu12群は164人(9.1%)であった。T1、T2いずれでも学生であったs群は99人(9.1%)であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2018年度では、ひきこもりの新定義を学会発表したが、ひきこもりを背景とした大きな事件が2019年5月、6月に起きたため、介入(RCT)に関しては社会的に影響も大きいと考え実施するに至らなかった。 一方で、無業と自殺については国際的にも関連があることは知られているが、どの時点の無業が後の自殺関連行動に強く関連しているのかは明らかになっていない。また、ひきこもり問題を考える上で、自傷他害のリスクは視野に入れなくてはならない。 そのため、前向き研究により、exposureをT1、T2のそれぞれの時点で仕事有、仕事無、学生とし、に分けた。OutcomeをT2直後からT3までの9ヶ月間の、suicidal ideation(自殺念慮)、self-harm(自傷)、suicidal plan(自殺の計画)の3つの自殺関連行動の経験とした。現時点で、logistic regressionが終わっており、論文作成の作業を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
現在のデータを活用(再分析)し、ひきこもりを含む無業と自殺行動の関連を解明する。その上で、解析結果及び考察をまとめ、英語論文に投稿する。 2020年1月から世界的に感染拡大しているコロナウイルスによる不況により退職、退学の増加が予測されるため、前向き研究における本研究のデータの価値は高いと考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
進捗状況で説明した通り、介入研究(RCT)を断念した為、旅費等が発生せず残金が生じた。 今後の使用計画は、解析の補助者人件費、解析ソフト購入、出張費、論文投稿費用等である。
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