2016年度~17年度 H市の住基台帳から無作為抽出した若者(19歳から39歳)1万人を対象に郵送による自記式調査を2015年11月から開始し2017年3月末時点で2次調査までが終了した。1次調査では1090、2次調査では787の回答を得た。 2018年度 データから、ひきこもりを再定義した。自宅ひきこもりを定義A、社会交流回避を定義Bとした。定義Aは0.5%、定義Bは1.7%であった。両群は対照群に比べ、K10の得点が有意に高く、自殺関連行動が有意に高かった。この結果を「ひきこもりの定義と有病率について」として、日本社会精神医学会(2019年2月)に発表した。 2019年度 データから、無業と自殺関連行動のついて解析した。無業はT1(1次調査)では19.3%、T2(2次調査)では、18.9%。自殺念慮を持つ者は9.9%、自殺の計画をした者は2.5%であった。T1、T2いずれでも仕事があったu0群は67.8%。T1では仕事が有ったがT2では仕事が無かったu2群は42人(3.9%)であった。 2020年度~21年度 中学1~高校3年の長期欠席歴は、共変量を調整したのちもT2(2次調査)における失業を予測した(OR=1.68、p=0.007)。この結果を、Long-term Absenteeism in School and Unemployment in Young Adulthood: A Longitudinal Study of Social Participation among Youths in Hamamatsuとして、The Journal of Child and Brain Developmentに発表した(2021年10月)。 2022年度 学校の長期欠席と若年成人の無職:浜松市における若者の社会参加の縦断研究を、聖隷社会福祉学会(2023年3月)に発表した。
|