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2017 年度 実施状況報告書

一般住民における非アルコール性脂肪肝の進展に関する分子疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K09100
研究機関鹿児島大学

研究代表者

指宿 りえ  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (90747015)

研究分担者 井戸 章雄  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (30291545)
嶽崎 俊郎  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (50227013)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードNAFL / NAFLD発症 / 脂肪肝 / 腹部超音波検査
研究実績の概要

NAFLD発症の関連要因について検索するために、ベースライン調査と5年後の第二次調査の2つのポイントにおける前向き研究のデータセットを完成させた。
対象者は、あまみ島嶼地域の一般住民1,711名である。ベースライン調査時に、腹部超音波検査で脂肪肝と判定された対象者は747名(43.7%)、第二次調査では696名(40.7%)であった。
ベースライン時と5年後の脂肪肝有無の変化について比較したところ、脂肪肝無し継続が791名(82.1%)、脂肪肝無しから有りに変化が173名(18.0%)、脂肪肝有り継続が523名(70.0%)、脂肪肝有りから無しに変化が224名(30.0%)であった。脂肪肝無しから有りへの変化に比べ、脂肪肝有りから無しへの変化の割合が大きく、腹部超音波検査による脂肪肝の診断に大きなバラツキが存在している可能性が示唆された。
今後、バラツキの影響をできるだけ排除して脂肪肝を定義するために、経時的な複数回の腹部超音波検査結果をもとに脂肪肝の評価を行う必要がある。そして、脂肪肝を経時的に観察することで、より正確なNAFLD/NASHの進展に関連する要因を明らかにできるのではないかと考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2005年から2016年までの島嶼地域対象者3,720名における腹部超音波検査結果を含む全ての健診結果をオプトアウト形式で同意を得た上で入手し、データベースを完成した。現在、解析を進めており、より正確な脂肪肝の定義を新たに作成する。また、2017年に本土地域における第二次調査が終了したので、同地域対象者2,618名における腹部超音波検査結果を含む全ての健診結果について、同じくオプトアウト形式で同意を得た後、健診機関にデータ提供を依頼中である。宿主要因としてのSNP解析についてもBAR、BAR3、PNPLA3についてTaqMan PCRを用いて1000人の解析を行い、あわせてDNA抽出も継続して行っている。

今後の研究の推進方策

より正確な脂肪肝の定義を決定した上で、症例と対照を抽出し、追加のDNA解析と保存血清を用いてHNP-1、タイプⅣコラーゲン、microRNA34a の測定を行う。測定後、環境要因、宿主要因、肝線維化と比較、検討し、NASH/NAFLD の進展予測に関して解析を行う。

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公開日: 2018-12-17  

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