研究課題/領域番号 |
16K09115
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研究機関 | 鹿児島女子短期大学 |
研究代表者 |
内匠 正太 鹿児島女子短期大学, その他部局等, 准教授 (80570770)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ABCA1 / HDL / コレステロール / 食品成分 |
研究実績の概要 |
本研究は、動脈硬化症に予防的にはたらく血中高密度リポタンパク質 (HDL)の産生を促進する食品成分を探索することにより、食品成分による動脈硬化症の予防を目的としている。昨年度までの研究により、ヒト肝癌由来細胞株であるHepG2細胞にターメリック又は赤しそ抽出液を曝露することにより、HDLの産生に重要なATP-binding cassette transporter-1 (ABCA1) の発現が増加することが明らかになった。今年度は、これらの食品成分によるABCA1の発現誘導メカニズムについてPPARγ-LXR経路やmiRNA等の関与について詳細に解析を行う予定であったが、ABCA1の発現誘導実験の再現性が乏しいことが明らかとなった。そこで今年度は、細胞密度や血清濃度がABCA1の発現に及ぼす影響を検討し、適切な実験条件の再検討を行った。また、これらの食品成分が脂質代謝に及ぼす影響を検討する目的で、Oil Red O染色を行った。その結果、赤しそ抽出液を曝露した細胞では、濃度依存的な脂質含量の増加が認められた。このことから、赤しそ抽出液が、HepG2細胞の脂質代謝に影響を及ぼすことが示唆された。今後、ABCA1の発現誘導メカニズムとの関連性についても検討を行いたい。また、実際にABCA1の発現誘導により、HDL産生の増加を促すか否か、HDLの構成タンパク質であるアポリポタンパク質A-IをELISA法又はウエスタンブロット法により解析することで評価する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験結果の再現性が得られなかったため、適切な実験条件の検討を行った。また、研究代表者の異動に伴う研究機器の移設準備等により、研究活動に支障がでたため、当初の予定より遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
現在、複数の食品成分がABCA1の発現を誘導することを見出している。そこで、今後はPPARγ-LXR経路やmiRNA等の関与についてABCA1の発現誘導メカニズムの解析を行う。また、実際にABCA1の発現を誘導することにより、HDLの産生が増加するか否かについても解析を行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者の所属研究機関の変更に伴い、研究機器の移設や実験条件の再検討が必要になった為、実験計画に遅れが生じた。その為、研究期間を1年間延長し、当初予定していた実験計画を行うために、次年度使用額をあてる。
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