平成30年度は、カンボジアのプノンペンでのデータコレクションを終了し、その結果を国際保健医療学会において、「プノンペンとシェムリアップにおける精神病未治療期間の長さの比較」、The 18th International Congress of The Pacific Rim of Psychiatristsにおいて、「Comparison of duration of untreated mental illness or psychosis between Phnom Penh and Siem Reap in Cambodia」として発表した。
結果としては、平均精神病未治療期間が、プノンペンで10.8 ± 25.2月、シェムリアップで52.8 ± 79.2月、平均精神疾患未治療期間が、プノンペンで12.0 ± 27.6月、シェムリアップで51.6 ± 69.6月であった。いずれもプノンペンの方が有意に短かった。これらが、地域精神保健の質を評価する指標となり得る可能性を示すことができた。また、本研究の先行研究の結果を、「Factors that influence delaying initial psychiatric treatment in rural Cambodia: A pilot study」として纏め、PLOSONE誌に掲載された。
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