研究課題/領域番号 |
16K09179
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
増田 昌人 琉球大学, 医学部附属病院, 特命准教授 (30295323)
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研究分担者 |
東 尚弘 国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策情報センター, 部長 (10402851)
井岡 亜希子 琉球大学, 医学部, 委託非常勤講師 (10504871)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | がん診療の質 / Quality Indicator / フィードバック |
研究実績の概要 |
1.2009 年症例、2011 年症例、2013 年症例のQI の実施率から、個々の臨床医、各医療機関のがん医療の質に違いがあるかを検討する。 (1)2009 年、2011 年症例のQI の実施率は、医療機関ごとにかなりの差があることが分かった。(2)沖縄県のがん診療連携拠点病院およびがん専門医療機関の4医療機関において、2013 年に診断・初回治療を行った胃がん、大腸がん症例を対象に、胃癌12項目、大腸癌14 項目のQI の計測を行った。(3)測定した4医療機関のQI の実施率に差があるかどうか、またどのような差なのかを検討した。(4)個々の臨床医のQI の実施率の差があるかどうか、またどのような差なのかを検討した。 2.QI の実施率の結果のフィードバックの効果を検証する 平成25年2月のフィードバック会終了後のアンケート調査では、「自身の診療が変わると思う」と答えた臨床医が89%であった。実際のフィードバック後の臨床医の行動変容による診療の変化を実証するために、フィードバック後のQI の実施率の測定が必要である。さらに、その測定結果に基づいたフィードバックを再び行うことで、さらなる改善に結びつくかどうかを検討する。 具体的には、(1)フィードバック会を行った沖縄県の4医療機関でのフィードバック会開催前の2009年および2011 年症例のQI の実施率と、フィードバック会開催後の2013 年症例のQI の実施率を臨床医別、医療機関別に比較した。フィードバックを行うことが個々の臨床医および医療機関のQI の実施率の上昇、医療の質の向上につながったのかを検討した。(2)次回のフィードバック会のやり方について、検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定していた滋賀県と茨城県のがん診療連携拠点病院およびがん専門医療機関の6の医療機関が、諸般の事情から研究に参加できなくなった。このため、沖縄県を含めた3地域の比較ができなくなった。また、病院間の調整に手間取り、平成28年度にフィードバック会が開催できなくなった。
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今後の研究の推進方策 |
当初予定していた10医療機関のうち、沖縄県内の4施設は測定が可能である。平成29年度の上半期に、これら沖縄県内の4施設にフィードバック会をしっかり行い、その前後でQI の実施率に差が出るのかを、施設間および個々の臨床医できめ細かく検討することが必要であり、このためにフィードバック会の改善を計画している。
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次年度使用額が生じた理由 |
フィードバック会が行なえなかったので、その分の予算を使用しなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度は予定通り、フィードバック会を行う予定である。講師の人数も当初より若干増員し、また質疑応答時間を長めにとるようにして、きめ細かいフィードバックを行う予定である。
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