病棟内などコントロールされた環境下における転倒は自己のバランス能力の範囲を超えた動作を行なったときに発生する。本研究では、簡便なバランス評価であるSIDEを補完するadherence評価をNominal group techniqueによる専門家チームのディスカッションによって考案した。Adherence評価は、性格、記憶と指示遵守、衝動性の3項目が採択された。1年間の評価を行い転倒群と非転倒群で差があった項目は、SIDE level 0-2a群と2b-4群間と、記憶と指示遵守陽性と陰性間の2項目であった。コントロール期間の転倒は入棟者の9.1%で発生していたが、最終年度は、6.6%となった。
|