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2016 年度 実施状況報告書

加齢,メタボリック症候群及び発癌におけるmiR-301aの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 16K09242
研究機関香川大学

研究代表者

藤田 浩二  香川大学, 医学部附属病院, 病院助教 (50749421)

研究分担者 正木 勉  香川大学, 医学部, 教授 (30335848)
森下 朝洋  香川大学, 医学部, 助教 (60423430)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードトランスジェニックマウス
研究実績の概要

加齢,メタボリック症候群及び発がんにおけるmiRNA-301aの機能解析の研究基盤を構築することを目標として,まずは当初の予定通り,miR-301aのノックアウトマウスを作出することを検討した.しかし,miR-301aをノックアウトすると当該マウスが胎児期に死亡してしまい,出生できない(胚性致死),との報告が,海外の遺伝子組み換えマウスデータベースにあった(miRKO Knockout Pipeline Database).この報告内容を勘案すれば,miR-301aのノックアウトマウスを母マウスより出生させることに成功する確率は,著しく小さいと考えられた.
ここで研究方針の変更を検討した.まず考えられたのは,ある一つの臓器においてのみmiR-301aがノックアウトされたマウス(コンディショナルノックアウトマウス)を作出するという選択肢であった.しかしこの選択肢は計画の2倍ほどの予算が必要となることから断念した.次に検討した選択肢は,miR-301aのトランスジェニックマウスの作出であった.トランスジェニックマウスであれば,当該研究課題の予算で試行可能であった.そこで,ユニーテック株式会社に委託し,miR-301aの発現プラスミドをマウス由来のES細胞にinjectionし,トランスジェニックマウスの作出を試みた.2016年12月に発現プラスミドのinjectionを施行したES細胞から,14匹のマウスが得られた.しかし,この14匹のマウスの遺伝子を解析した結果,いずれのマウスにもmiR-301の発現プラスミドは組み込まれていなかった.2017年4月に,ES細胞に対するmiR-301aの発現プラスミドのinjectionを再度行った.このES細胞から8匹のマウスが得られた.この8匹のマウスにmiR-301aが組み込まれているか否か,4月末に遺伝子解析を行う予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画ではmiR-301aのノックアウトマウスの作出を試みる予定であった.しかし,海外において進行しているmiRNAのノックアウトマウスの作出プロジェクトにおいて,miR-301aのノックアウトマウスの作出が失敗に終わっていることを勘案し,計画を変更した.現在はmiR-301aのトランスジェニックマウスの作出を試みている.

今後の研究の推進方策

miR-301aのトランスジェニックマウスが作出されれば,当該マウスを用いた表現型解析を行う.また肥満誘導食を用いて,メタボリック症候群におけるmiR-301aの関与を検討する.現在出征している8匹のマウスを2017年4月末に解析した結果として,遺伝子組み換えに成功したマウスが1匹も存在しなかった場合は,マウス個体の遺伝子組み換えによる研究計画を変更し,細胞株においてmiR-301aのノックアウトまたはトランスジェニックを行い,miR-301aの機能解析を進めていく方針である.

次年度使用額が生じた理由

トランスジェニックマウスの作出費用はノックアウトマウスの作出費用より安価であるので,予算に余剰ができている.

次年度使用額の使用計画

トランスジェニックマウスの作出を試みた結果,現在8匹のマウスが生存している.この8匹のマウスが遺伝子組み換えに成功したマウスであれば,その繁殖費用に充当する.

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公開日: 2018-01-16  

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