研究課題
基盤研究(C)
胃液中エクソソーム由来マイクロRNA (miRNA)を用いたマイクロアレイおよびRT-PCR法によって、機能性ディスペプシア(Functional dyspepsia; FD)において健常者と比較してhsa-miR-933の発現量が有意に低下していることが判明した。またhsa-miR-933の発現量は症状スコアや心窩部痛の頻度と有意に逆相関しており、症状との関連性も示された。すなわち、hsa-miR-933はFDのバイオマーカーとして有用である可能性が示唆された。
神経消化器病学、消化器内科学
本研究成果は、機能性ディスペプシアにおいて画期的な方法で新たな病態を解明し、バイオマーカーとしての有用性を見出したものであり、その学術的意義は高いと考えられる。本研究で見出した結果を用いて、将来的には診断ツールの作成や、治療応用への発展にも繋げてゆくことが可能である。機能性ディスペプシアは日本人の約20%と有病率の高い疾患であるため社会的意義も大きく、有益性を享受する患者数も極めて多いと考えられる。