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2020 年度 実績報告書

口腔内細菌およびプロバイオティクス由来活性物質による新規食道癌予防・治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K09277
研究機関旭川医科大学

研究代表者

盛一 健太郎  旭川医科大学, 医学部, 准教授 (70455715)

研究分担者 上野 伸展  旭川医科大学, 医学部, 特任講師 (30436000)
藤谷 幹浩  旭川医科大学, 医学部, 教授 (80322915)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード食道癌 / プロバイオティクス
研究実績の概要

口腔内細菌叢解析を行い,食道癌群で発現を認めた口腔内常在菌の候補を1つ抽出した.また,食道癌との関連性について報告(Yamamura K, Clin Cancer Res. 2016)がある,Fusobacterium Nucleatumも同時に購入した.細胞動態に対する影響について検討を行う予定である.
一方,これまでに我々が明らかにした乳酸菌由来プロバイオティクスであるフェリクロームの抗腫瘍作用(Konishi H, Nat Commun. 2016)が食道癌にも有効か検証した.食道腺癌細胞株のOE19,OE33,食道扁平上皮癌細胞株のKYSE70に対しフェリクロームを添加して増殖活性を検討したところ,全ての細胞株で増殖能は低下を示しており,フェリクロームの抗腫瘍効果は食道癌細胞株に対しても有効であった.この中で最も増殖活性が抑制されたOE33を用いて作用機序の解析を行った.フェリクロームを添加したOE33に対してki-67およびTunel染色を行ったところ,それぞれ有意に低下,増加を認めた.また,既報の胃癌細胞株の検討と同様にアポトーシス転写促進因子DDIT3のmRNAの発現も増加を認めた.フェリクローム添加の有無でOE33のCleaved PARPおよびCleaved caspase-9,P-p53についてWestern blotting法で評価したところ,いずれもフェリクローム添加群で有意に発現上昇を認めた.現在,transcriptome解析を行いシグナルについても解析中である.in vivoの検討ではOE33を用いたマウスxenograftモデルを作成して,フェリクローム投与の有無で腫瘍体積・重量を比較したところ,フェリクローム投与群が有意に低い結果となった.
以上から,フェリクロームは腫瘍細胞にアポトーシスを誘導することで,増殖を抑制している可能性が示唆された.

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公開日: 2021-12-27  

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