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2018 年度 実績報告書

GISTにおける免疫チェックポイント機構を介した抗腫瘍免疫誘導に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K09292
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

込田 英夫  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (90534561)

研究分担者 本間 定  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50192323)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードGIST / WT1 / 初代培養 / 腫瘍浸潤単核球 / 抗腫瘍免疫
研究実績の概要

本年度は手術で摘出されたヒトGIST腫瘍組織からGIST細胞の初代培養を試み、この細胞を用いてGISTに対する宿主の免疫反応を解析するための研究を行った。8例の初代培養において活発な細胞増殖が認められたが、うち1例は後にspindle cell lipomaと判明したため、7例のGIST初代培養を観察対象とした。これらの細胞培養開始後、7日から10日でconfluent sheet を作成し、Fibroblastとは異なり、細胞質のdensityが高く、類上皮様の配列を呈し、高いN/C比を示していた。これらの細胞はflow cytometry解析によりGISTマーカーであるc-kit, CD34の発現が認められ、初代培養の時点ではGIST細胞が培養されている可能性が高いと考えられた。しかし、初代培養で活発に増殖したGIST様細胞も継代2代目以降から増殖は著しく低下し、全例においてc-kit, CD34の発現しないFB様の細胞に置き換えられた。C-kitの刺激を目的としてstem cell factorを培地に添加しても特に変化は見られなかった。また、初代培養細胞をヌードマウス皮下に移植しても腫瘍の形成は見られなかった。今後はGIST細胞株の樹立を目指した新たなGIST培養法の確立が望まれる。
本研究における興味深い観察は、ヒトGIST初代培養において腫瘍細胞とともに大量の単核球細胞が腫瘍組織片から遊走、増殖する点で、これは7例のGIST初代培養全例に認められた。
このGIST初代培養にIL-2を添加すると、多くの単核球が腫瘍細胞に付着してこれを傷害する像が認めれた。このことはGIST腫瘍組織に浸潤している単核球はGIST細胞を傷害するポテンシャルを有し、適切な条件で活性化されればin vivoにおいても抗腫瘍効果を発揮できる可能性を示している。

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公開日: 2019-12-27  

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