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2016 年度 実施状況報告書

炎症性腸疾患小家系におけるパーソナルゲノミクス解析

研究課題

研究課題/領域番号 16K09317
研究機関札幌医科大学

研究代表者

苗代 康可  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (80347161)

研究分担者 有村 佳昭  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (80305218)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード疾患感受性遺伝子 / 炎症性腸疾患 / 日本人 / パーソナ ルゲノミクス解析 / 希少変異 / 低頻度多型
研究実績の概要

Genome-wide association study (GWAS) の隆盛により,炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease IBD)の疾患感受性遺伝子は163にも及ぶ.しかし,同定された遺伝子の多くは,オッズ比が小さく,クローン病の遺伝素因のおよそ20%を説明し得るに過ぎない.欧米人と日本人の疾患感受性遺伝子には驚くべき相違が認められるが,これまで日本人IBDに関するGWAS は4試験のみであり,さらに,われわれが施行したメタ解析で再現性を認めた日本人に特有な SNPは,ごくわずかであった.こうした現状を踏まえ,本研究は,日本人IBDの小家系におけるパーソナルゲノミクスを解析する.これまでの予備的な戦略に則り,数家系のトリオおよび罹患同胞対のexome解析を行い,日本人に特有なIBD関連 single nucleotide variant (SNV)を同定する.
IBD感受性遺伝子の希少変異や低頻度多型は,罹患者のほうが非罹患者より多いはずである.しかし,これらの希少変異の再現性を検討するためには,ありふれた多型の関連解析にくらべより多数の症例の集積が重要である.引き続き共同研究施設での症例集積を継続する必要がある.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

解析対象は,数家系のIBD小家系であり,最大でも一家系 4人構成として,5家系計 20人までのexomeシークエンス解析を予定している.IBDはその発症に多因子が関わる非メンデル遺伝性複合性疾患であるため,優性および劣性遺伝形式に基づく解析対象の選定の両者を複合して解析対 象選定する必要がある.すなわち家系内の健常者を含め全員を対象とするが,以上を満たす解析対象の選別や共同研究施設での症例集積に係る倫理委員会,IRBの手続きに当初の予想よりも時間を要した.

今後の研究の推進方策

平成28年度内に,解析対象の選別や共同研究施設での倫理委員会,IRBの手続きがほぼ終了した.われわれは,すでに本研究内容と極めて類似した予備的検討を研究論文として報告(参考文献 1. PLoS One 2015;10:e0137801)した実績があり,今後,即座に研究を開始することが可能である.

次年度使用額が生じた理由

研究実施状況を報告したように,解析対象の選別および共同研究施設におけるIBD症例集積に係る書類上の手続きのため,実際のシークエンス解析に入ることができず,予算額より569,145円を次年度に繰り越した.

次年度使用額の使用計画

平成29年度中には,実際のエクソンシークエンス解析を開始する見込みのため,繰越額は適正に使用される予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] パーソナルゲノム解析を通じた日本人クローン病感受性遺伝子の探索2016

    • 著者名/発表者名
      小野寺 馨, 有村 佳昭, 榮浪 洋介, 横山 佳浩, 山本 至, 一色 裕之, 川上 賢太郎, 久保 俊之, 山下 健太郎, 仲瀬 裕志
    • 学会等名
      第24回日本消化器関連学会週間(JDDW)
    • 発表場所
      神戸コンベンションセンター
    • 年月日
      2016-11-05 – 2016-11-05

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公開日: 2018-01-16  

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