研究課題/領域番号 |
16K09322
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
高木 智久 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70405257)
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研究分担者 |
内藤 裕二 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00305575)
内山 和彦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50298428)
堅田 和弘 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60593910)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 一酸化炭素 / heme oxygenase-1 / ナイーブCD4+ T細胞 / Th17リンパ球分化 |
研究実績の概要 |
これまでに HO-1(heme oxygenase-1)/CO(carbon monoxide:一酸化炭素) 系の腸管炎症病態における役割について継続的に検討を行っている。本年度は、CO(carbon monoxide:一酸化炭素)によるリンパ球分化における影響の検討として、マウス脾臓から単離したナイーブCD4+ T細胞に対してCO遊離剤での刺激による影響を検証した。その結果、CO遊離剤によりTh17が選択的に分化制御されることを明らかにした。また、in vivoモデルでの検証としてナイーブCD4+T細胞移入腸炎モデルを用いた検討を行い、CO投与によりTh17リンパ球分化制御を介して腸管炎症が制御されることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度はCOによるリンパ球分化への影響を検証するとともに、その機序を解析する予定としていた。COが選択的にTh17分化制御を行うことを明らかにすることができたが、その一方で、解析に耐えうる品質での十分なmRNAが回収できず、機序解析が実施できなかった。網羅的遺伝子解析ではなく、選抜した複数の標的遺伝子でのRealTime-PCR法での検証に変更して検討を継続する予定である。 一方、経口遊離CO剤に関しては順調にマウス腸炎モデルでの検証が実施でき、論文報告も行った。
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今後の研究の推進方策 |
COによるTh17リンパ球分化制御機構の解析、ならびに、Bach1欠損マウス(高HO-1発現マウス)を用いた検討を予定通り推進していく。次年度計画のBach1欠損マウスを用いた検討は既に開始できており、CO高環境下における腸内細菌叢の検討にも着手を開始できている。
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