研究課題/領域番号 |
16K09349
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
前川 伸哉 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (70397298)
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研究協力者 |
榎本 信幸
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 抗ウイルス治療後肝癌 / 次世代シークエンス / HBV / HCV |
研究成果の概要 |
● 抗ウイルス治療の進歩したウイルス性肝炎における現在最大の問題は、ウイルス消失後肝癌である。本検討では、次世代シークエンス技術を用いたウイルスと宿主遺伝子の解析による肝発癌リスクの解明を目的とした。 ●C型肝炎では、抗ウイルス治療前のHCVコア、NS5A変異と宿主因子IL28B SNPの組み合わせで治療後肝癌発生率が異なることを見出した。B型肝炎では、肝病態の進展に関与するpreS領域132-141アミノ酸領域を同定した。また抗ウイルス治療後肝発癌症例におけるhTERT変異の重要性を明らかとし、バイオマーカーとして、血液を用いたリキッドバイオプシーによるhTERT変異検出系を構築した。
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自由記述の分野 |
消化器内科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、抗ウイルス治療後肝発癌・病態進展リスクとしてのウイルスゲノム領域あるいは宿主領域がC型肝炎・B型肝炎において明らかになり、また肝癌診断・治療モニターとしてのリキッドバイプシーシステムの構築が可能であった。これらは肝癌実臨床における有用なバイオマーカーとなり、これらを用いることでHCC発見のための効率よいサーベイランスの実施、あるいは発癌症例に対する適切な治療法選択が可能となることが考えられた。一方、これらの多くは宿主の免疫状態と関連する因子であり、免疫制御が肝癌制御のキーとなることが示され、学術的にも重要な意義が得られた。
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