研究課題/領域番号 |
16K09364
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
大平 弘正 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90274951)
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研究分担者 |
阿部 和道 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (30468128)
渡辺 浩志 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40336467)
高橋 敦史 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (40404868)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 自己免疫性肝炎 / NETs / cfDNA |
研究実績の概要 |
本研究では、自己免疫性肝炎および原発性胆汁性胆管炎におけるNETsEETsの存在を明らかとし、病態との関連を検討することである。28年度の検討内容として、自己免疫性肝炎(AIH)患者生検肝組織におけるNETsの存在の確認を実施した。当初の計画ではYousefiらの方法(Nat Med 2008)に準じてパラホルム固定標本で検討を計画していたが、過去に生検した標本の利用を考えShiogamaらが報告(Acta Histochem Cytochem 2016)したホルマリン固定パラフィン切片を用いて好中球細胞質成分のラクトフェリン免疫染色とssDNA免疫染色を行い、肝組織内での網目状構造(NETs)の存在を確認した。今後、fibrinogenの免疫染色も追加する予定である。さらに、血液中のNETsの確認法であるcirculating free DNA (cfDNA)を20例のAIH患者血清で検討すると、47.41+/-21.10 ng/mlとC型慢性肝炎(20例)33.18+/-3.63 ng/ml、健常人(20例)31.37+/-9.17 ng/mlと有意にAIHで高値でありNETsの存在が裏付けされた。一方、NETs分解に関与する血清中のDNaseI活性は治療後の影響もあるためか低値であり、有意な数値が得られず、cfDNAで評価を行うこととする。さらに、AIHにおける対応抗原の同定においてはANCA panel kitを用いて測定を行ったが、陽性の検体は得られなかった。他のANCA kitを用いて今後検討予定である。さらに、好中球細胞質抗原ならびにHL60細胞抗原蛋白を用いた検討においても、有意な蛋白陽性スポットが検出されなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
自己免疫性肝炎のNETs存在は本年度の大きな成果である。組織学的および血清マーカー共に陽性所見が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
原発性胆汁性胆管炎のEETsについては、NETsの手法を利用しながら、29年度に引き続き検討する予定である。自己免疫性肝炎のANCA対応抗原に関しては、陽性所見が得られなかったことから、検出キットの変更、既報対応抗原を用いて次年度以降も継続して検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
EETsに関する検討を次年度に延期としたため
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次年度使用額の使用計画 |
好酸球細胞質抗原の購入を次年度に予定している。
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