研究実績の概要 |
ヒト胆管癌細胞Hucct-1、正常ヒト胆管上皮細胞MMNK-1にLPC 1~100μM, 9-HODE(G2Aリガンド) 0.1~10μM, LPC+9HODEを添加して、以下の結果を得た。 1)変性脂質取り込み機構:G2A最大発現time pointにおけるLPC+9HODEの併用添加によりsynergisticに増強した。2)細胞障害の評価:MTT assay(細胞数カウント)、LDH assay(生存細胞機能確認)により細胞死を濃度依存性、時間依存性に誘導した。3)アポトーシス評価:DAPI染色による形態評価、Annexin-V/PI二重染色フローサイトメトリーにより濃度依存性、時間依存性にアポトーシスが誘導された。4)Caspase活性評価:Caspase-3, -8, -9 (Assay kit)の結果は上記3)に矛盾しないものであった。5)アポトーシス関連遺伝子発現:GenbankおよびEnsemblから塩基配列を参照し、primer3にてプライマー作成し、FasL, TNF, Fas, TNFR, Bcl-2, Bax遺伝子発現の変化を検討した結果、濃度依存性、時間依存性の増強が確認された。6)ペリオスチン発現:遺伝子発現およびタンパクレベルの両評価において濃度依存性、時間依存性の増強が示された。 以上、LPCと酸化脂肪酸(変性脂質)によるコランギオパチーが惹起されることが示された。
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