研究課題/領域番号 |
16K09416
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
石津 智子 筑波大学, 医学医療系, 講師 (10507859)
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研究分担者 |
山本 昌良 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (20730386)
町野 智子 筑波大学, 医学医療系, 助教 (20755673)
瀬尾 由広 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40375499)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 循環器画像診断 / 心エコー / 右室機能 / 三次元エコー |
研究実績の概要 |
本研究は申請者らが開発中の3次元心エコー画像解析法を用いて、これまで2次元的評価が難しかった右室機能不全に着目し、その頻度と背景、生理学的意義、予後との関連、心臓再同期治療の右室への応用における3次元エコーガイド下治療の有用性について明らかにすることです。以下の構成で研究を行いました。 心不全横断的調査:3次元エコー法で心不全症例の右室駆出率を調査した。 右室3次元スペックルトラッキング法は新しい評価法であるため、従来法と同様の検討を行い、心不全症例における右室駆出率の分布を層別化できるかを検討したところ、現在の装置では解析可能な画像取得例は全体の40%程度と低いことが明らかとなった。 心臓MRIでは評価困難な3次元局所右室壁収縮動態解析として、右室を流入路、心尖部、流出路、心尖部の4セグメントにわけ、心内膜面積収縮率と収縮時相を計測したところ、特に右脚ブロック症例では、右室流入部の自由壁および流出路の収縮時相の遅れを有する症例が存在し、それらが右室駆出率と関連していることが明らかとなった。この結果は、左室と同様に右室においても脚ブロック症例において右室同期不全を治療することにより、右室機能の改善が期待できることを示唆していると考察した。これらの結果は学会発表ののち、論文として現在投稿中である。 肺高血圧症例においては、右室後負荷の増強に加え、右脚ブロックの存在で、心室中隔の奇異性運動が強く認められることが明らかとなった。心室中隔の奇異性運動を心室間相互作用の指標とし、さらに、右室と左室の3D容積曲線を比較し、心室間相互作用のために左室流入が障害され、左室充満圧が上昇する、という仮説を検証した。仮説に反し、左室充満圧指標は上昇せず、左房容積は小さく左室流入量が低下した。すなわち、心室間相互作用によりunderfillingとなっている症例が多いことが推測された。
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