研究課題
今年度は、大阪市立大学循環器内科に入院する冠動脈患者である急性冠症候群の患者を対象にした。入院された急性冠症候群に関しては、退院後も、主要な心血管イベント(MACE)の発生率を比較した。MACEの定義は、(1)心血管死、(2)非致死的心筋梗塞、(3)入院を要する不安定狭心症、(4)入院を要する心不全、(5)入院を要する脳卒中、(6)入院を要する他の心血管イベントとした。今回の対象患者全員に心臓カテーテル検査を行い、必要な症例にはインターベンション治療も行った。OCTに関しては、画像診断カテーテルを用いて血管内の断層撮影を行った。線維性被膜や線維性被膜下の大きな脂質コアを観察した。プラークの破裂の有無や血栓の存在も確かめた。心臓MRIにより心機能、心筋救済率の測定評価を行った。心臓カテーテル検査、治療を行った患者全例から急性冠症候群にて入院後より経時的に、末梢血より血中炎症性サイトカイン(IL-1β、IL-6、TNF-α)、酸化ストレスのバイオマーカーである8-OHdG(8-hydroxy-2-deoxyguanosine),PON1(paraoxonase-1)、TAC(total antioxidant capacity)、TOS(total oxidative status)、LOOH(lipid hydro-peroxide)、イソプラスタン,ヘキサノイルリジン,コエンザイムQ10、さらにエクソソームを測定した。急性冠症候群の原因となるプラーク破裂は全体の三分の二であり、びらんによるものが三分の一であったが、心筋梗塞救済率には差がなかった。両群で心血管イベントの発症も差が認められなかった。炎症性サイトカインや酸化ストレスのバイオマーカーとの関係では、炎症性サイトカインや酸化ストレスが高い値では梗塞サイズが大きい傾向にあったが、MRIで測定した心筋梗塞救済率には有意な相関は認められなかった。測定した、microRNAと心筋梗塞救済率には有意な関係は認められなかった。
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