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2017 年度 実施状況報告書

動脈硬化と動脈瘤の形成と進展におけるSMP30の役割

研究課題

研究課題/領域番号 16K09476
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

鈴木 聡  福島県立医科大学, 医学部, 助教 (60536944)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード動脈硬化 / 動脈瘤 / SMP30
研究実績の概要

Senescence Marker Protein-30 (SMP30)は、ノックアウトマウスの解析から抗酸化作用、抗アポトーシス作用を有することが判明し、抗老化蛋白として機能していることが示唆されている。現代社会においては高齢化と食生活の欧米化に伴い動脈硬化性疾患が増加しており、動脈硬化の形成には酸化LDLの形成をはじめとした酸化ストレスやアポトーシスは重要な役割を演じているが、SMP30との関連についてはこれまでに全く検討されていない。本研究ではSMP30 が動脈硬化の形成と進展においてどのような役割を有するかを明らかにする。遺伝子操作マウスを用いて、SMP30 の抗酸化作用、抗アポトーシス作用に着目し、新しい動脈硬化への治療の開発について検討する。
実験方法としては野生型(WT)マウスとSMP30-KOマウス、動脈硬化モデルとして頻用されているApo-E KOマウスとそれらのマウスを交配させたダブルノックアウト(SMP30/ApoE double KO)マウスを用いる。それらのマウスにアンジオテンシンを持続投与して腹部大動脈を作成し、その形態学的変化(瘤形成の大きさの評価など)、また動脈壁における炎症反応の程度の評価などを検討する。
アンジオテンシン投与では動脈瘤の形成の程度を評価するが、高脂肪食負荷モデルにより動脈硬化巣のプラークの形成の程度を評価する。動脈硬化の形成には炎症反応が強く関与しており、免疫染色や細胞内接着因子の発現などについて検討していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

アンジオテンシン投与前の血圧、心拍数、体重、大動脈径には差は見られず、また組織学的検討においても形態的な差異は認めなかった。アンジオテンシン投与4週間後の検討ではすべての系統のマウスにおいて血圧が上昇していた。腹部大動脈中膜層の肥厚、または菲薄化についての組織学的検討を中心に検討したところ、マウスによる個体差が大きく、それぞれの群の間での有意差は得られていない。
またアンジオテンシン投与による腹部大動脈瘤の破裂によ死亡するマウスもあり、現在、研究が遅れている状態である。

今後の研究の推進方策

腹部大動脈瘤の破裂の起点となる、大動脈壁の炎症反応の程度など評価する。アンジオテンシン投与初期(7日目を予定とする)における炎症性サイトカインの発現や酸化ストレスなどの程度を評価する。

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公開日: 2018-12-17  

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