研究課題
経カテーテル的大動脈弁留置術 (TAVI)は、外科手術リスクの高い重症大動脈弁狭窄症(AS)患者に対する低侵襲治療法である。AS患者は高頻度で冠動脈疾患を合併しており、冠動脈疾患の合併は予後不良因子である。しかし、ASに合併する冠動脈病変の病態・評価法は確立されていない。本研究の目的は、ASに合併した冠動脈狭窄の冠循環生理解明と機能的評価法を確立することである。H30年3月においては以下の臨床研究を推進中である。1. ASに合併した冠動脈疾患の冠循環動態:冠動脈狭窄病変に対する心筋血流予備量比(FFR)、および瞬時血流予備量比(iFR)による機能的狭窄の評価を行う2. TAVI治療による冠循環動態の変化: TAVI後の冠循環動態をFFR/iFRで再評価し、ASが冠循環に及ぼす影響について検討する3. AS患者における冠血流予備能(CFR):ASにおけるCFRと、TAVI後のCFRを経胸壁心エコー図にて評価する
3: やや遅れている
対象となる症例数は当初の見込みよりやや少ない。症例登録数としてはやや遅れを生じているが、症例登録自体は順調に進行している。
引き続き症例の登録を行う。予定症例数に達した時点で結果の解析や検討を行う。研究の最終年度に当たるため、研究成果を国内・国際会議で報告する。
成果報告の目的で計上した旅費に残金が発生した。物品購入費や学会出張の際の旅費、論文校正費等に使用する予定である。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
月間循環器内科
巻: 83 ページ: 90-96