若年性脳梗塞の重要な原因の一つである頭蓋内動脈解離は、画像診断の進歩により診断される機会が増えたが、診断方法や治療方法は確立していない。これまで脳血管撮影による評価が重視されてきたが、非侵襲的画像診断である高分解能3D T1強調画像による壁内血腫同定が一般的になっていく可能性がある。また非侵襲的画像診断である頚部血管エコーのフォローアップで椎骨動脈狭窄出現や進行を同定できることを明らかにした。頭蓋内動脈解離の一部は解離性動脈瘤からくも膜下出血を来し転帰不良の経過をとるが、虚血発症や頭痛のみの症例の多くは経過が良好であった。国際共同研究で多数例を解析し、さらなる検討を行っていく。
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