心房細動は日本で最も患者数の多い頻脈性不整脈であり、患者数は約100万人と報告されている。しかし、心房細動の40%は無症状であることなどの理由により、診断に至っていない患者数も100万人前後いると考えられている。心房細動の最も重篤な合併症は脳梗塞であり、抗凝固薬による予防が有効だが、心房細動の診断にいたらないまま脳梗塞が初発症状となることが問題となっている。本研究では、心房細動の発症メカニズムとしてのマイクロRNAの寄与と、バイオマーカーとしての血中マイクロRNAについて検討し、血液検査による新たな心房細動診断パネルを確立した。今後、心房細動の早期発見・先制医療への応用が期待される。
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