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2017 年度 実施状況報告書

ATP産生増強による新規心不全治療法開発に向けた心筋エネルギー代謝調節機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K09501
研究機関大阪大学

研究代表者

木岡 秀隆  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70642099)

研究分担者 坂田 泰史  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00397671)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードエネルギー代謝 / ミトコンドリア / 心不全
研究実績の概要

ヒト心不全臨床マーカーとミトコンドリア機能の相関解析に関しては左室駆出率の低下した心不全症例における左室リバースリモデリングの有無とミトコンドリア機能に相関が見られ、学会でも報告した。左室リバースリモデリングの分子メカニズム解明のために動物モデルの作成を行うこととした。マウス生体内でのエネルギー代謝イメージングとしてクレアチニンCEST imaging系の確立に取り組んでいる。従来の蛍光タンパク質を用いたエネルギーイメージングなどmulti-modalityを組合すことで心筋エネルギー代謝と心機能の関連についてより詳細な検討が可能になるものと考えられる。
G0s2の分解メカニズム解明に関しては、E3ライブラリーのスクリーニングを行いG0s2特異的E3候補を同定した。現在生化学的検討を加えその特異性について検証を続けている。
G0s2分解抑制薬に関しては、候補化合物でのin vivo POC獲得のために、動物モデルの作成を行っている。コントロール動物としてG0s2を遺伝的に欠失させた遺伝子改変動物の作成を行った。具体的にはTALENシステムを用いたゼブラフィッシュG0s2ノックアウトモデルを用いて検討したところ、G0s2ノックアウトフィッシュは低酸素耐性が弱いことが示された。更にタモキシフェン誘導性心筋細胞特異的G0s2ノックアウトマウスの作成を行っている。これらのモデル動物を用いて、最終的には創薬化合物のin vivo POC獲得が目標であるが、まずは内因性G0s2の生体内での意義を検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ヒト心不全における左室リバースリモデリングとミトコンドリア機能について相関が見られ、リバースリモデリングの病態においてミトコンドリア機能が関与している可能性が示唆された。今後動物モデルを用いて更に詳細にその機序を検討する事を考えている。ゼブラフィッシュを用いた検討でG0s2が虚血耐性に重要であることが示された。今後哺乳類であるマウスを用いて、G0s2が低酸素耐性に関与しているかを検討する予定としている。心筋梗塞モデルや虚血再灌流モデルなどのモデルが考えられるが、どのモデルで検討するのが適切であるかを検討中である。

今後の研究の推進方策

現在まで概ね当初の予定通り順調に進展しており、今後も当初の研究計画に従い実験をすすめていく。今後哺乳類であるマウスを用いて、G0s2が低酸素耐性に関与しているかを検討する予定としているが、マウス虚血モデルとしては心筋梗塞モデルや虚血再灌流モデルなどのモデルが考えられるが、どのモデルで検討するのが適切であるかを検討中である。

次年度使用額が生じた理由

(理由)
マウス実験の条件検討に時間を要し、マウスを用いた機能解析を行う実験は次年度に持ち越すことになり、余剰金が生じた。
(使用計画)
条件検討の結果から最適な実験条件を決め、その実験系においてマウスを用いた機能解析を行う計画としている。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2018 2017 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Non-Ischemic Heart Failure With Reduced Ejection Fraction Is Associated With Altered Intestinal Microbiota.2018

    • 著者名/発表者名
      Katsimichas T, Ohtani T, Motooka D, Tsukamoto Y, Kioka H, Nakamoto K, Konishi S, Chimura M, Sengoku K, Miyawaki H, Sakaguchi T, Okumura R, Theofilis K, Iida T, Takeda K, Nakamura S, Sakata Y.
    • 雑誌名

      Circulation Journal

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1253/circj.CJ-17-1285.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Liver Stiffness Reflecting Right-Sided Filling Pressure Can Predict Adverse Outcomes in Patients With Heart Failure.2018

    • 著者名/発表者名
      Taniguchi T, Ohtani T, Kioka H, Tsukamoto Y, Onishi T, Nakamoto K, Katsimichas T, Sengoku K, Chimura M, Hashimoto H, Yamaguchi O, Sawa Y, Sakata Y.
    • 雑誌名

      JACC Cardiovasc Imaging.

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1016/j.jcmg.2017.10.022

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Clinical Significance of Pulmonary Arterial Capacitance Calculated by Echocardiography in Patients With Advanced Heart Failure.2017

    • 著者名/発表者名
      Saito Y, Ohtani T, Kioka H, Onishi T, Tsukamoto Y, Nakamoto K, Taniguchi T, Nakatani S, Hirayama A, Sakata Y.
    • 雑誌名

      Circulation Journal

      巻: 81 ページ: 1871-1878

    • DOI

      10.1253/circj.CJ-16-1318.

    • 査読あり
  • [学会発表] ”Analysis of genetic variants and chamber specific RNAexpressions in patients with advanced heart failure.”2018

    • 著者名/発表者名
      木岡秀隆
    • 学会等名
      第82回日本循環器学会学術集会
  • [学会発表] Onco-Pulmo Cardiology “Molecular Targeted Drugs Associate Pulmonary Vascular and Cardiac Diseases”2018

    • 著者名/発表者名
      木岡秀隆
    • 学会等名
      第82回日本循環器学会学術集会
  • [学会発表] Genetic Analysis and Chamber Specific Gene Expression Analysis in Patients with Cpc-PH and Ipc-PH2018

    • 著者名/発表者名
      Hidetaka Kioka
    • 学会等名
      The 6th World Symposium on Pulmonary Hypertension
    • 国際学会
  • [備考] 大阪大学大学院医学系研究科 循環器内科学 病態分子探索グループ

    • URL

      http://www.cardiology.med.osaka-u.ac.jp/?page_id=56

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公開日: 2018-12-17  

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